研究課題/領域番号 |
19K22975
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
吉田 隆司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10546641)
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研究分担者 |
足立 善昭 金沢工業大学, 先端電子技術応用研究所, 教授 (80308585)
山口 武志 金沢工業大学, 先端電子技術応用研究所, 研究員 (20593437)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 生体磁気計測 / 計算機シミュレーション / 深層学習 / iPS細胞 / 再生医療 / 生体磁気 / SQUID / 生体磁場 / 数値シミュレーション / 心筋細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
再生医療の細胞材料として期待されている、iPS細胞由来心筋細胞の品質評価を目的とし、磁場計測を用いた無侵襲・非破壊的な手法の開発を行う。 細胞の自発磁場の計測は金沢工業大学が開発した世界でもトップクラスの高感度を誇る超伝導量子干渉素子 (SQUID)を用いて行う。さらに計算機シミュレーションによって得られる細胞磁場の予測データと実測データを比較することにより、細胞材料の分化度や成熟度を評価するために用いる定量的な指標の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
我々は超高感度磁束計であるSQUIDセンサを用いて、iPS細胞由来心筋細胞の電気活動によって生じる微弱な自発磁場を計測することにより、細胞の状態を定量的に評価する手法の開発を行った。 細胞由来の微弱な磁場シグナルを背景ノイズから検出する手法として、シミュレーションにより推定した細胞磁場と実測した背景磁場を合成した教師データによる深層学習が有効であることを示した。また周波数解析やScaledTemplate法といった従来の生体シグナル検出手法と比較したところ、深層学習がより優れた検出能力を持っていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
iPS細胞由来心筋細胞は再生医療や薬効試験における細胞材料として有望な候補だと考えられているが、その実用化にあたり高速かつ自動化可能な品質評価手法が求められている。当研究で我々の開発した、細胞由来の微弱な磁場信号を深層学習を用いて検出する手法が、非侵襲・非破壊的に細胞の電気的活動を評価することを可能とし、心筋シートなど再生医療材料の分化度・安全性の評価や、薬理試験における催不整脈作用の検証といった用途に有望であると考えている。またこれまで細胞外電位や膜電位の測定では検出することが出来なかった電気生理学的情報が得られる新規手法としても期待される。
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