研究課題/領域番号 |
19K22996
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 貴恵 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (70845255)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | スーフィズム / イスラム / イラン / 神秘主義 / イスラム神秘主義 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、9世紀から12世紀頃にイランで発展したスーフィズム思想と、13世紀以降主流となったスーフィズム思想潮流との間隙を埋めることで、9世紀から15世紀頃までのスーフィズム史を一連の思想史として捉えることを目標とする。両思想を代表する神秘家の思想を考察することで、両思想の連関の可能性を提示したい。更に、13世紀以降活況を呈したスーフィー教団という組織を思想面から考察する事で、現代まで継承されるスーフィズムの源泉としての中世期スーフィズム思想の役割を明らかに提示することも目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は以下の3点を目的としていた。まず①ルーズビハーンとイブン・アラビ ー思想の近似について存在論的観点から検討を加える。②イラン・スーフィズムがイブン・アラビー学派へ与えた影響を明らかにすることで論を補強する。また研究目的①、②の遂行にあたり、③教団の始祖とされたスーフィー聖者、教団の運営者、教団という3者の連関を思想面から検討する。 研究遂行の成果として、特にトルコのメウレヴィー教団における教団教義とスーフィズム思想との関わりの詳細を明らかにすることが出来た。今後他の教団の検討も加え、教団研究とスーフィズム思想研究をスーフィズム史として統合する端緒を得ることが可能であると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はスーフィズム教団教義とスーフィズム思想との関わりに着目することで、教団研究とスーフィズム思想研究をスーフィズム史として統合する際の布石的研究になると考える。これまで主に異なる分野において担われてきた教団研究とスーフィズム思想研究という両者の研究を架橋する試みとして今後、より総合的なイスラム理解に貢献し得る分野である。
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