研究課題/領域番号 |
19K22998
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
崔 境眞 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (30785415)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ツァンナクパ / カダム派 / チベット仏教 |
研究開始時の研究の概要 |
2006年の『カダム全集』第1輯出版を機に、チベット仏教カダム派の思想研究が始まり、カダム派の仏教学を築き上げた人物として注目されるゴク・ロデンシェーラプやチャパ・チューキセンゲの著作に関して研究が進められてきた。しかし、彼らの学問的系譜を継ぐツァンナクパの研究は今後の課題として残されたままである。 本研究は、ツァンナクパという人物に焦点を絞り、彼の著作のテクストデータを作成し、詳細な書誌情報の収集などを行う。そうすることで、カダム派におけるツァンナクパの位置付けを明確にするだけでなく、ツァンナクパ以降チベットにおいて続く思想的発展・変化に関する研究の基礎資料となることを目指す。
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研究成果の概要 |
1. 『カダム全集』に含まれるツァンナクパ著の計9点のテクストに対して、文字の判読が可能な作品に限り、全文をデータ化した。2. 各テクストについて詳細な書誌情報をまとめた。それを英訳し、校閲が終わったものを順次、Pascale Hugon博士率いるプロジェクト「A Gateway to Early Tibetan Scholasticism」のウェブサイトにて公開している。3. 上記のデータに基づきながら、ツァンナクパの思想的な位置付けを考察し、その上で、彼と師弟関係にある周辺人物の思想との比較研究を行っ た。その成果を論文としてまとめ、刊行した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2006年の『カダム全集』第1輯出版を機に、カダム派の思想に関する研究が世界各地で始まり、主にゴク・ロデンシェーラプやチャパ・チューキセンゲの著作に関して研究が進められてきた。しかし、彼らの学問的系譜を継ぐツァンナクパの研究は、今後の課題として残されたままである。こうした状況において、本研究は、今まで注目されながらも深く研究されることのなかったツァンナクパという人物に焦点を絞り、新たに残存が確認された彼の著作に対してテクストデータを作成した。また、詳細な書誌情報をまとめ、今後のツァンナクパ研究の土台となる基礎資料を提供した。
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