研究課題/領域番号 |
19K23018
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
石川 学 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (60842945)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | フランス思想史 / フランス文学 / 20世紀 / 文学論 / ジョルジュ・バタイユ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、20世紀フランスの作家ジョルジュ・バタイユの思想を参照軸として、同世代以降の文学者や思想家たちの思想を検証し、もって、バタイユから現代に至る思想史の一系譜を浮かび上がらせることを内容とする。最大の特色は、従来バタイユの思想的敵対者として捉えられてきたアンドレ・ブルトンとジャン=ポール・サルトル、また、比較検討が十分になされてこなかったエマニュエル・レヴィナスを、バタイユとの本質的連関のうちで再解釈しようとする点にある。これまで対立や懸隔といった先入見のもとで見過ごされてきた彼らの思索のあり得べき連繋を解明することで、フランスの既存の思想地図を塗り替えることが最終的なねらいである。
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研究成果の概要 |
本研究は、20世紀フランスの作家ジョルジュ・バタイユの思想を参照軸として、アンドレ・ブルトン、ジャン=ポール・サルトル、エマニュエル・レヴィナスという同世代以降の文学者や思想家たちの思想を検証し、もって、バタイユから現代に至る思想史の一系譜を浮かび上がらせようとしたものである。通常、影響関係が必ずしも重視されなかったり、敵対関係にあるとみなされたりしているこれらの人物たちの共通の主題をめぐる論考を相互比較し、また、共通の読書経験が持つ意味、共通の人間関係を通じた繋がりを検討することで、彼らの知的交流をより深い位相から理解するのに資する研究成果を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バタイユ、ブルトン、サルトル、レヴィナスという、各々が現代においても世界規模で研究対象となっている知の巨人たちの思想的相互連関を従来と異なる視座から明らかにした本研究は、既存のフランス思想史を刷新する学術的意義を有している。今後、この成果の公表がさらに進むとともに、当該領域の新たな基礎研究としての位置づけを得ることが期待される。個々の作家の専門研究にも新規な論点を提供するものとなるはずである。
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