研究課題/領域番号 |
19K23034
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡部 直也 東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (30846671)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 言語学 / 音韻論 / スラヴ語学 / ウクライナ語 / ロシア語 / ロシア語学 / スラヴ諸語 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、スラヴ諸語における最新の音韻的メカニズムを明らかにすることである。 実在言語には音韻的要因以外の様々な要因が関連するため、一般の辞書に記述されている実在語の分析だけでなく、近年出現した新語・俗語や外来語の観察や、無意味語を用いた実験を実施する。 さらに得られたデータについて、先行研究で解明されてきた通言語的な音韻的原理や類型論を考慮した上で、理論的一般化・定式化を行う。
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研究成果の概要 |
ロシア語・チェコ語・ポーランド語・ウクライナ語をはじめとしたスラヴ諸語における音韻体系について最新実態の解明を目指し、調査・分析を行った。 結果として、子音・母音の交替やアクセントについて、通言語的観点を踏まえた理論的な一般化がなされた。また、特に問題とされる、近年観察される発音のゆれや変化について、外来語の影響や語の使用頻度などが関連していることが明らかとなった。全体として、理論言語学に対する新たな知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、先行研究で主張されてきた音韻理論に対して、スラヴ諸語の事例から新たな知見を提供し、音韻論研究ひいては理論言語学全体の発展に貢献した点が挙げられる。 社会的意義としては、日本では一般に注目度の高くない当該言語に対する研究を通じて、国際理解の向上を図り、多文化共生の基礎形成に貢献した点が挙げられる。特に近年のウクライナ危機を理解する上で、ウクライナ語とロシア語の共通性・多様性は重要な論点の一つである。
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