研究課題/領域番号 |
19K23036
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 (2020) お茶の水女子大学 (2019) |
研究代表者 |
生田 慶穂 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (00846230)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 連歌 / 和歌 / 正徹 / 二条良基 / 救済 / 冷泉派 |
研究開始時の研究の概要 |
室町期における連歌表現と和歌表現の関わりを、14世紀の連歌を牽引した二条良基・救済の作品に注目して解明する。 まず良基・救済の連歌表現を歌人がどのように取り入れたか、連歌・和歌の用例調査、歌論・記録等の資料によって検討する。新興の文芸であった連歌が、和歌に対してどれほどの影響力を持ち得たのか明らかにしたい。 さらに、良基の連歌表現と和歌表現を比較し、その差異をとおして「連歌的」な表現がどのように形成されていったのか考察する。和歌表現と連歌表現を交錯・連環するひとつの韻文表現史として捉え、それぞれの文芸の特色と影響関係について把握する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、室町時代の連歌表現と和歌表現がどのように影響し合ったか明らかにすることであった。歌人正徹の和歌表現と正徹前後の連歌表現との関係を調査した結果、正徹は連歌表現を和歌に積極的に取り入れ、さらに連歌表現をヒントに新たな和歌表現を創り出したことがわかった。また、そのような正徹の和歌表現は連歌師たちによって連歌に取り入れられ、連歌表現として定着していくことが確かめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで正徹の和歌が連歌に影響を与えた点が注目されてきたが、本研究では連歌の影響によって正徹の独特な和歌表現が生まれた可能性を指摘した。本研究の学術的意義および社会的意義は、「和歌から連歌へ」という流れだけでなく「連歌から和歌へ」という流れも重視し、連歌と和歌が同時代の文芸として相互に影響を与え合ったことを、実例を示しながら具体的に描き出したことにある。
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