研究課題/領域番号 |
19K23042
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 神奈川大学 (2020) 広島大学 (2019) |
研究代表者 |
FAN KEREN 神奈川大学, 外国語学部, 助教 (80848044)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 西廂記 / 聊斎志異 / 謎語 / 受容 / 戯曲 / 小説 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究においては、「四大奇書」や『西廂記』といった小説や戯曲と関わりのある謎語に着目し、謎話、灯話のような謎語に関する専門書やこれらの小説や戯曲に付けられる批評、またこれらと関わりのある小曲、酒令などの資料と併せて分析することによって、小説や戯曲と関わりのある謎語は実生活のどのような場面で人々に楽しまれたのか、どのように評価されていたのか、さらに小曲、酒令などの関連作品と繋がりがあるのかについても考察を行う。以上の問題を解明することで、前述したこれらの小説や戯曲作品の受容の在り方について、新たな視点を提示したい。
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研究成果の概要 |
本研究は明清時代に人気を博した戯曲や小説から、謎語(謎かけ)に多く引かれる『西廂記』と『聊斎志異』を選び、この二書の謎語に見られる受容状況に考察を加えた。前者は曲文の内容が謎かけの問題、答え共に多く引かれており、時代が下るにつれ、これまでに使われたことのない『西廂記』の内容を引き、新しい謎語を作るか、作中の同箇所が謎底とされる場合はその謎面を変えることによって新しさを生み出そうとするような謎語の作者たちの試みが強く窺える。一方、後者の謎語における引用はほとんど篇名であり、戯曲の改作や同作品を使う酒令の引用を含めて見れば、当時最も人気のあった話は複数の美人が登場する話であることが分かる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は民間で広く遊ばれた謎語の中から戯曲や小説と関わりのある内容を集めて分析することによって、従来『西廂記』や『聊斎志異』のような戯曲や小説に関する研究ではあまり詳しく考察されていない受容の一端を新たに提示した点で意義があると考える。 また、灯謎をはじめとする謎語は中国民俗文化の重要な財産の一つであり、『西廂記』や『聊斎志異』の謎語における受容状況を解明することで、謎語をめぐる民俗文化をより深く理解する糸口を提供することができる。
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