研究課題/領域番号 |
19K23044
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
平山 仁美 九州工業大学, 教養教育院, 講師 (40848602)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 談話効果 / 不変化詞 / 文型 / イントネーション / 形式意味論 / 語用論 / 音調 / 談話構造 / 有標性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本語において不変化詞(助詞「は」など)・イントネーション・そして文型(平叙文・疑問文・命令文など)が談話に及ぼす影響について明らかにすることを目的としている。人々はこれらの要素を単独で用いるだけでなく、組合わせて使うことによって複雑な話し手の意図を談話に投影することが可能である。まず日本語という言語でこれらがどう戦略的に使われるのかを明らかにした上で、自然言語に共通して表される文脈情報は何なのか、そしてどういったパラメタが言語間の差異を生じさせるのかを明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、日本語の不変化詞・文型・イントネーションが複合的に談話にもたらす影響について体系的な説明を与え、結果を他の言語がもたらす談話効果と比較することによって、各言語で共通して表すことの出来る文脈情報と言語間の差を説明するパラメタを解明していくことであった。研究期間中には、日本語の疑問文における不変化詞の使用とその語用論的効果、感嘆文が談話にもたらす効果とそれに伴う不変化詞との相互作用、さらに上昇イントネーションを伴う一部の文末助詞を含んだ平叙文の効果をそれぞれ分析し理論の提案を行った。また、このような談話効果について日英語の比較検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本語が伝達する談話効果を細分化したのちに分析し、全体の効果を構成的に分析することを試みたところに意義がある。日本語の特徴として、談話効果をもたらす方法(不変化詞・文型など)が多く備わっていること、そしてそれらを組み合わせることが可能なことが挙げられる。このような特徴を持つ日本語の談話効果を分析することで、英語などで観察されてきた談話効果がより細かな談話効果の組み合わせであることが理解できる。さらに、過去の研究で「疑問文」として扱われてきた一部の文を平叙文として捉え直すことが必要と論じ異なる分析の必要性を示唆した。
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