研究課題/領域番号 |
19K23045
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
瀧内 陽 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (00846701)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | イギリス児童文学 / 翻訳研究 / 受容研究 / 比較文学 / 労働者階級文学 / 翻訳 / 比較研究 / 日本児童文学 |
研究開始時の研究の概要 |
ロバート・ウェストールの作品は、階級文化の問題からイギリスでは批判されることが多かった一方で、日本では問題視されることなく賞賛されてきた。しかし、翻訳と受容を階級に注目し分析した研究が行われていないため、対照的な評価が生まれた理由は解明されていない。そのため、本研究はウェストール作品の翻訳と日英での受容を比較分析することによって、異なる受容を生みだした日英の児童文学の特質を歴史的文化的背景とともに解明する。
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研究成果の概要 |
本研究はイギリスの労働者階級出身作家ロバート・ウェストールの児童文学作品の日本での翻訳と日英における受容についての研究である。ウェストールの小説の翻訳については、国際児童文学学会(IRSCL)の第25回大会で2021年10月に口頭発表を行い、その研究を発展させて英語論文を完成させ、児童文学の国際査読誌Children's Literature in Educationに投稿、掲載が決定した。ウェストールの『“機関銃要塞”の少年たち』の受容研究については、日本イギリス児童文学会(英語圏児童文学会に改称)の第49回および第50回研究大会で口頭発表を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、まず、ウェストールの作品に描かれるイングランド北東部の労働者階級の方言が、日本の翻訳でどのように翻訳されているのかを分析し明らかにしたが、この翻訳研究は、英日翻訳研究の分野でも児童文学研究の分野でもこれまでほとんど行われていない労働者階級方言の日本における翻訳の研究であり、両分野への大きな貢献となる。また、ウェストールの『“機関銃要塞”の少年たち』の日英における受容の研究は比較文学研究と児童文学研究への貢献となり、さらには第二次世界大戦後の日本とイギリスの文化理解につながる。
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