研究課題/領域番号 |
19K23069
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
文 昶允 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (60845030)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 短縮語 / OCP / 音節 / 特殊モーラ / 声調 / 有標性 / 外来語 / 複合語短縮語 / 中国語 / 韓国語 / 日本語 / 重子音 / 語形成実験 / 無意味語実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,短縮語(「デジタル・カメラ」が「デジカメ」となる現象)が作られる過程にどのような音韻的規則が適用されるかについて,実験的・対照言語学的な観点から探究する。従来,短縮語の形成過程において,似ている音が連続する語形は避けられやすいということが指摘されている。しかし,具体的にどのような音韻的要因が,連続する音同士の類似性を引き起こすかという点については十分に明らかにされていない。本研究では,類似性に関与する音韻的要因を特定するために,無意味語を用いた実験検証を行う。その上で,他言語(韓国語)との対照研究を通して,短縮現象における普遍原理の一端を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は,短縮語(「デジタル・カメラ」が「デジカメ」となる現象)が作られる過程にどのような音韻的規則が適用されるかについて,実験的・対照言語学的な観点から探究する。これまでの研究から得られた研究成果により,調音点の類似によってもたらされるOCPについては解明されている。しかし,その他の音韻的類似性に関与する具体的な要因の解明は手つかずのままである。 また,従来の研究は,個別言語における現象の一般化にとどまっており,普遍的な言語現象としての短縮語を探る研究には至っていない。以上を踏まえると,短縮現象にみる言語多様性および言語普遍性を記述するためには,他言語との対照研究は必要不可欠である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
OCPは,日本語を含め多くの言語で観察および分析されているが,短縮語形成におけるOCPの影響を俎上に載せた実験的研究は管見の限り存在しない。また,短縮語形成における音韻特徴については,他言語と比較・対照した上で総合的記述を目指している研究はこれまでにない。本研究によって日・中・韓短縮現象の音韻特性が解明された暁には,通言語学的研究も期待できる。
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