研究課題/領域番号 |
19K23094
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 沖縄国際大学 |
研究代表者 |
小嶋 賀代子 (下地賀代子) 沖縄国際大学, 総合文化学部, 教授 (40586517)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 琉球語 / 琉球多良間方言 / 言語継承 / 学習コンテンツ / 継承活動 / 危機言語 / 言語学習コンテンツ / 多良間方言 / 再活性化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、南琉球・多良間方言の習得に最も有用な学習コンテンツを作成することである。その前提としてまず、多良間における方言教育・方言学習の現状と学習者のニーズを調査し、多良間方言習得のための具体的な学習内容と学習環境の在り方を考察する。また、琉球各地の方言教育・方言学習に関わる活動事例の臨地調査も行う。調査は複数地域予定しており、多良間でも実践可能かつ有用である取り組みは積極的に取り入れていく。 将来的には、地域のニーズに沿った学習コンテンツを作成し、そのコンテンツを軸に地域と協働した危機方言の再活性化運動を展開する、という活動モデルの提示を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、南琉球・多良間方言の習得に有用な学習コンテンツを作成を試みることであった。研究初年度は多良間島における学習ニーズの調査を実施し、コミュニティメンバーの意識と行動に乖離が見られる、という現状を確認した。また琉球語圏における継承活動の先行事例として沖永良部島の活動を取り上げ、その分析と考察を発表、論文としてまとめた。 だが翌年からはCOVID-19の影響により調査が行えず、研究期間も2回延長した。調査不可の期間は先行研究の収集とその分析等に努め、地域での活用を主眼とした言語学習コンテンツ(「しまことば絵本」)も作成した。絵本は島内の各教育機関へ寄贈し、また刊行イベントも実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、地域での活用を主眼とした言語学習コンテンツ(野原正子、山本史、下地賀代子2021『カンナマルクールクの神(カンナマルクールクぬ カム)』みる・よむ・きく 南の島ことば絵本―多良間島―、ひつじ書房))を作成した。この絵本には本文のほかに「ことばの解説」ページが付されており、単なる読み物としてだけでなく、多良間方言の学習教材として活用することが可能な内容となっている。保育園、幼稚園、小中学校といった島内の各教育機関にも寄贈しており、教育の場での活用が期待される。 また本研究の成果は他の地域にも応用可能なものであり、琉球各地の方言の再活性化に良い影響を与えると考える。
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