研究課題/領域番号 |
19K23095
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸市立工業高等専門学校 |
研究代表者 |
石井 達也 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (90845603)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コーパス / ESP / 定型表現 / 副詞 / ムーブ分析 / 語連鎖 / 医学英語 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、基礎医学英語論文における各ムーブ (論の展開)に典型的な定型表現に関する表現集を作成することである。その方法として、ムーブに基づくコーパス (データの集積体)を構築し、分析を行う。ある特定の分野での頻出語彙についてはCoxhead (2014) や石川 (2017) などで行われているものの、使用語のムーブとの関連を示した研究は少ない。またSaber (2012) や 水本等 (2016) ではムーブに関連した語連鎖 (主に4語連鎖) を提示している。しかしながら、よりムーブに基づく実用的な表現集の作成を行うことで、一層効果的な英語論文執筆支援が可能となる。
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研究成果の概要 |
本研究では、基礎医学英語論文における論理展開を明らにするために、副詞を含む定型表現を記述した。2014年に出版された300編(総語数約150万語)を、IMRDの4つのセクションを3つごとに、計12のムーブ (パート)に分けたコーパスデータを収集した。コーパス解析ソフトCasualConc (今尾, 2019)を用いて、全体コーパスを母集団とし、各ムーブに統計的に有意な語を算出した。各ムーブで算出された語のうち、副詞に注目し、副詞を含む主に4語連鎖を抽出した。またコンコーダンスラインを観察することで、各ムーブの定型表現を記述し、副詞の役割を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術界における英語での論文発表の重要性が増している中、論の展開(ムーブ)ごとにまとめられた定型表現集は数少ない。そこで本研究ではムーブ(論の展開)ごとに基礎医学英語論文をコーパスデータを構築した。また論の展開がどのようにストーリーを作るかということを明らかにするために、副詞を含む定型表現を記述した。結果として、基礎医学英語論文における副詞が論理展開にとって重要な役割を果たすことが、ムーブごとに具体的な副詞を含む定型表現を示すことで明らかになった。これらの定型表現は英語論文執筆のためには必要不可欠となるであろう。
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