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近世ドイツ国制における連邦共和主義の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K23098
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関北海道大学

研究代表者

鈴木 山海  北海道大学, 文学研究院, 専門研究員 (20845036)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード近世ドイツ史 / 神聖ローマ帝国 / 共和主義 / ヘルマン・コンリング / 帝国国制史 / 連邦制 / 帝国国制 / 皇帝 / 帝国諸侯 / 人文主義
研究開始時の研究の概要

近世ドイツ国制の中に見られる「連邦共和主義」とその形成過程を明らかにする。連邦共和主義とは、帝国等族を「市民」、すなわち国家共同体の成員と見なし、帝国を彼らが統治する諸領邦の連合体と見なす思想である。
かかる思想は、17世紀オランダにおいて勃興した、人文主義運動の影響を受けて生み出された。アリストテレス政治学における、共和政原理の現代的実践を目指すこの運動は、ドイツ諸侯に広く受容されていった。本研究では、オランダ留学で人文主義を吸収したのち、複数の帝国等族に仕えた法学者コンリングの思想と行動を追跡することで、ドイツにおける連邦共和主義の成立の過程と、それが実際の政治に与えた影響を解明する。

研究成果の概要

本研究では、近世の神聖ローマ帝国において、連邦制的構造が形成、維持された背景の解明に取り組むため、17世紀における共和主義思想の展開に着目した。具体的には、17世紀ドイツを代表する思想家であったH・コンリングの理論の分析を行い、三十年戦争によって荒廃した国制の再建が進められる中で、共和主義思想がどのように利用されたのかの解明に取り組んだ。その結果、「ゲルマン人社会」では、古来より王と貴族による共和政が敷かれていたことを主たる論拠として、帝国における皇帝による専制を抑制し、代わりに諸侯を主体とする共和政の実現が訴えられていたことを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

帝国国制の改革をめぐる議論を、同時代の汎ヨーロッパ的な人文主義運動との関連で捉え直すことができた。これまでの研究では、帝国国制の内部構造と、その連邦的性質に関する研究は盛んに行われているが、その対象はドイツに限られている。反面、共和主義の同時代的広がりや、その各国国制への影響には十分に関心が払われてこなかった。本研究はこれらの間隙を埋め、伝統的な帝国国制史と社会思想史の接合に向けた議論を提供した。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 17世紀ドイツにおける帝国裁判権と学識者:ヘルマン・コンリング(1606-81年)の事績を中心に2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木山海
    • 学会等名
      北大史学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 17世紀ドイツにおける帝国宮内法院をめぐる学識者の議論 :ヘルマン・コンリング(1606-81年)を中心に2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木山海
    • 学会等名
      ドイツ史研究会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-09-03   更新日: 2023-01-30  

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