研究課題/領域番号 |
19K23108
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
阿部 奈緒美 奈良女子大学, アジア・ジェンダー文化学研究センター, 協力研究員 (20848460)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 産婆 / 植民地 / 台湾 / 衛生 / 母子保健 / 出産 / 日本 / 総督府 / 女性 / 日本人産婆 / 台湾総督府 / 衛生政策 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、植民地台湾における総督府の衛生政策に日本人産婆がどのように関わり、母子保健・衛生の改善策としてどのようなことを実践し、彼女たちが当時の台湾社会でどのような役割を果たしたのかについての史実を、明らかにすることを目指す。補助事業期間において、台湾総督府時代の行政資料等の多くが所蔵されている国立台湾図書館、中央研究院近代史研究所、国立台湾大学等で文献史料調査を実施する。
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研究成果の概要 |
植民地期の台湾(1895-1945年)において、衛生政策とりわけ母子保健施策に日本人産婆がどのように関わり、どのような役割を果たしたかを明らかにするための資料収集を台湾および国内で実施した。収集した資料を調査したことにより、植民地期の日本人産婆団体の変遷や特長、日本人産婆団体や台湾人助産婦養成に関わった日本人医師などについて明らかにすることができた。また現在、学会での報告や学術雑誌における研究論文での研究成果発表を準備している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療・衛生が有効な台湾住民懐柔策として重視された植民地期の台湾(明治28(1895)-昭和20(1945)年)において、母子保健施策に日本人産婆がどのように関わり、どのような役割を果たしたかを明らかにする研究である。日本の台湾統治期において、母子保健施策については未整理であり、日本人産婆に関する先行研究は管見ではほぼ存在しない。また同期間の台湾の日本人女性の社会史・生活史研究は、これまで十分に行われてきたとは言い難い。本研究の成果は、従来の男性主体の植民地台湾統治史に、女性の関与や役割というジェンダーの視点による新たな知見を付加するものとなり得る。
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