研究課題/領域番号 |
19K23113
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
関本 紀子 大妻女子大学, 文学部, 講師 (90847237)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ベトナム / 度量衡 / 計量 / 植民地 / 社会経済史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、フランスによるベトナム植民地統治の実態、植民地期ベトナムの社会構造や地域性について、度量衡(計量器、計量単位)の観点から分析・解明するものである。フランスの対ベトナム植民地統治はあいまいで局地的・部分的なものであったとされるが、具体的な事例から実証的に検討されてはいない。また、植民地社会の構造や地域性については、植民地政権により区分された行政区画の枠組みの中で、異なる研究分野によって個別に研究が進められてきた。本研究では、こうした研究史の限界に対して、植民地政権の行政区画の枠を超え、ベトナム一国を同じ比較軸(度量衡)で検討するという新しい手法でアプローチする。
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研究成果の概要 |
本研究では、フランスによるベトナム植民地統治の実態、植民地期ベトナムの社会構造や地域性について、度量衡(計量器、計量単位)の観点から分析・解明するものである。17世紀から植民地時代にかけて各地で刊行された古辞書の中にみる計量単位の事例を丹念に収集することで、民間の中での度量衡運用の実態をより実証的に捉えるとともに、地域性についても明らかにした。また、植民地期の社会構造や地域間結合について、度量衡の地域差とも密接に関係する物価および交通ネットワーク形成にも視点を広げ、検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は、植民地社会経済構造や度量衡に関する研究だけでなく、これまで本格的に用いられてこなかった古辞書の社会経済史研究への応用の可能性や、資料的制約が大きかった商業統計上の物価データの活用の方向性を提示できたことが大きい。また、北部ベトナム地域内における地域間結合を交通の側面から実証的に分析した点も、あらゆる研究領域に対して相互に検討が可能な知見を提示できたと考える。
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