研究課題/領域番号 |
19K23143
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0104:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 沖縄国際大学 (2020) 関西外国語大学 (2019) |
研究代表者 |
月野 楓子 沖縄国際大学, 総合文化学部, 講師 (70844710)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 沖縄移民 / 日本人移民 / アルゼンチン / 社会組織 / 復帰運動 / 移民社会 / ラテンアメリカ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、第二次世界大戦後のアルゼンチンにおける沖縄移民社会にみられた「祖国復帰」をめぐる運動について、史資料及び聞き取りを通して明らかにするものである。 第二次世界大戦後に「祖国日本」と切り離され米軍占領下に置かれた沖縄では、日本への帰属を求める運動が展開された。こうした運動は戦後も移民先国に滞在していた在外沖縄移民らによっても行われていたが、彼らの運動がいかなるものであったのかについては未だ十分な研究がなされていない。そのため本研究ではアルゼンチンで発行された新聞等の史資料及び聞き取りを通し、アルゼンチンの沖縄移民社会における復帰運動を、沖縄との協働関係をも視野に入れながら明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、第二次世界大戦後のアルゼンチン沖縄移民社会にみられた「祖国復帰」をめぐる運動について、史資料及び聞き取りを通して明らかにするものであった。研究期間を通して得られた成果は主に以下の3点である。 1.復帰をめぐる運動に至るまでの沖縄移民社会における組織形成の過程について整理を進めた。2.『らぷらた報知』を中心とする新聞資料の収集及びアルゼンチン以外の沖縄移民社会について記述された資料の収集を進めた。3.沖縄において新規の聞き取りを行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、アルゼンチンの沖縄移民社会で展開された「祖国復帰」を目指す運動を対象とした。同国における復帰運動に関する記述は、移民史等の刊行史資料を除いてはみられなかった。 研究成果の学術的意義としては、ハワイやブラジルと比較して扱われることの少なかったアルゼンチンの沖縄移民社会に焦点をあて、とりわけ復帰運動に向かう第二次世界大戦後の資料収集と分析を行ったことが挙げられる。社会的意義については、移民の歴史が他府県に比べて身近な存在である沖縄において、聞き取りを継続していることにある。移民経験者の高齢化が進む中で人々の声を集めていくことは、社会に広く歴史を共有する上で極めて重要である。
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