研究課題/領域番号 |
19K23173
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0106:政治学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 (2020-2022) 神戸大学 (2019) |
研究代表者 |
小畑 理香 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 助教 (30850721)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ヨーロッパ統合 / 高等教育 / EU / 学生モビリティ / EU研究 / フランス / ヨーロッパ / ボローニャ・プロセス / 国際関係論 / ガヴァナンス / 高等教育政策 |
研究開始時の研究の概要 |
ヨーロッパでは、EU、欧州審議会、ボローニャ・プロセスという複数の枠組みが並存し、高等教育分野を対象とした協力が行われている。本研究では、中でもヨーロッパ・レベルでの協力がもっとも進展してきた領域である国境を越える学生モビリティ促進に焦点を絞り、そこに関わる欧州委員会や各国政府、高等教育機関を代表する組織といったアクターの役割と相互関係に着目することで、これらの枠組みが形作る多元的で複合的なガヴァナンスの全体像を示し、その様相を実証的に明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、EUとボローニャ・プロセスという2つの枠組みの並存によって形作られる、学生モビリティ促進をめぐる多元的かつ複合的なガヴァナンスの全体像を示し、その様相を解明するものである。本研究では、学習モビリティに関するベンチマーク(LMHE2020)を事例としてその政策過程を実証的に分析し、EUとボローニャ・プロセスが別の枠組みでありながら、アクターの共通性と制度上の連関を通じたアジェンダの相互浸透が見られ、一体として機能するに至っていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、EUとEU枠外の協力枠組みであるボローニャ・プロセスとの関係性に着目することで、EU統合のみによるのではないオルタナティブなヨーロッパ統合のあり様とその可能性を提示した。これは、EU研究としての性格が強いヨーロッパ統合研究により広い視野をもたらすものである。また、本研究が対象とする学生モビリティ促進はわが国にとっても重要な政策課題と位置づけられるため、ヨーロッパにおける政策がいかなる動機にもとづき、いかにして形成されているのかを実証的に解明した点でも意義があると考えられる。
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