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権威主義体制の誕生における経路依存性:東南アジア諸国を対象とした比較分析

研究課題

研究課題/領域番号 19K23175
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0106:政治学およびその関連分野
研究機関駿河台大学

研究代表者

大澤 傑  駿河台大学, 法学部, 助教 (40843983)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード権威主義体制 / 政治体制 / 体制変動 / 経路依存性 / 東南アジア / ラテンアメリカ
研究開始時の研究の概要

権威主義体制の誕生とその後の権威主義体制の類型に法則性はあるのか。本研究ではこの問いについて東南アジア地域を事例に定式化する。権威主義体制が誕生する背景には、当該国家の政治経済状況が不安定化し、その危機を乗り越えるために独裁的な支配者の誕生が求められるとされてきた。しかし、その後、どのような類型の権威主義体制が構築されるのか、明確な要因は十分に示されてこなかった。本研究では先行政治体制の構造が、権威主義体制が誕生する移行期におけるアクター間の権力闘争を規定し、それが後発政治体制の類型を形成するという仮説を提示し、その過程を多国間比較することによって検証する。

研究成果の概要

当初は事例間比較を通じて、政治体制が体制変動をどのように規定するのか、その法則性を探ることを志向する本研究課題であったが、東南アジア地域の調査を踏まえて、最終的には、権威主義化の中でも最も理論化が遅れている個人化に絞り込んで研究を実施した。
東南アジアのフィリピンのみならず、先行研究の理論から逸脱するラテンアメリカのニカラグアに対象を広げた結果、個人化には政治文化という長期的要因(いわゆる経路依存性)が影響を与えていることが明らかとなった。この結果は、個人化の短期的要因に焦点を当てる先行研究の理論を発展させるものである。また、本研究では小国の体制変動には国際要因を分析する必要性を示唆した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究課題では、最終的には権威主義化のなかでも最も理論化が遅れている個人化に焦点を当て、その理論の発展を目指した。
その結果、先行研究における逸脱事例ともいえるニカラグアで個人化を進行させたのは、伝統的に存在する同国の政治文化であることが明らかとなった。このことは体制変動に対する経路依存性の存在を示唆しており、国内外において理論化が進む個人化研究に新たな変数を提示するものである。さらに、本研究では体制変動に対する国際要因を分析する必要性を提示し、体制変動論と国際関係論との統合の可能性をも示唆した。これらの点は、現代における権威主義化を読み解く上でも社会的意義があると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] The Pathway to Personal rule in Nicaragua: A Domestic and International Politics Perspective2021

    • 著者名/発表者名
      大澤 傑
    • 学会等名
      Southern Political Science Association
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 民主主義の後退はリベラルな国際秩序に対する脅威か ―東南アジアとラテンアメリカの地域間比較を通じて―2021

    • 著者名/発表者名
      大澤 傑
    • 学会等名
      防衛大学校グローバル・セキュリティーセンター
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ラテン・アメリカにおける民主主義の後退と国際秩序の相互作用2020

    • 著者名/発表者名
      大澤 傑
    • 学会等名
      グローバル・ガバナンス学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2019-09-03   更新日: 2022-01-27  

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