研究課題/領域番号 |
19K23188
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 武蔵大学 (2021-2022) 東京大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
笠松 怜史 武蔵大学, 経済学部, 専任講師 (50848364)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 政治的信頼 / チープトーク / 利益団体 / 汚職 / 選挙競争 / ゲーム理論 / 誤情報 / モデル不確実性 / 租税競争 / 政治過程 / 行動経済学 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者の研究課題は「政治過程・経済政策における意思決定問題とその集計」である。特に、政策決定者の政策決定過程に重要な影響を与える指標の一つである「内閣支持率調査」及び世論形成にかかわるキャンペーン戦略や経済政策を実施するための政治過程問題について、行動・実験経済学的立場から分析する。
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研究成果の概要 |
本研究課題を通して、行動経済学及びゲーム理論を用いた(1)政治的信頼の動学と利益団体政治の関係性及び(2)議会政治における野党の反対とアカウンタビリティの関係性について明らかにした。(1)では、政治不信と利益団体政治の相互作用はどのような政治不信の通時的変化をもたらすかを分析した。結果としては、「政治的信頼のサイクル」が発生する環境が存在することを示した。(2)では、野党の法案への賛否が有権者にとってinformativeであったとしても、賛否そのものがチープトークである限り、与党の統制(アカウンタビリティ)に資さないことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、ポピュリズムや陰謀論などに代表されるような政治現象が注目されてきている。その原因の一つとして政治信頼の低下や野党の価値が注目されている。本研究成果では、政治的信頼と汚職の関係性と長期動学に関する性質及び野党の議会における行動(法案への賛否)が有権者の投票行動に与える影響という、上記の政治現象を考えるうえで重要な基礎研究を行った。この議論を積み上げることで、上記の政治現象の理論的解明とその社会厚生的問題点について解明されることが期待される。
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