研究課題/領域番号 |
19K23205
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
栗原 崇 早稲田大学, 政治経済学術院, 助教 (40844543)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 選好アップデート / 投票システム / 公理化 / 社会的選択 / 公共施設配置 / 緊急事態 / シミュレーション分析 / 投票理論 / 公的選択 / 選好アップデートシステム / 公共施設配置問題 / 複雑性 / Python / log-link-log model / 病院配置 / 投票ルール |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,任意の地域における病院配置を決定する際に,地域住民の意見として,「aはbよりも望ましい」といった相対的評価(選好順序)だけでなく「aは望ましくない」といった絶対的評価(desirability)も同時に反映可能な新たなBordaルール(以下,net Bordaルール)を提案し,より多角的な情報を基に社会的選択を行うことの優位性を明らかにする.ただし,病院配置の場合は,既存の病院配置や建設主体,医療計画などの空間的ないしは法的な制約を考慮する必要がある.したがって,現実的な状況におけるnet Bordaルールのパフォーマンスをシミュレーション分析により明らかにする.
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研究成果の概要 |
【研究概要】本研究では、当初の計画にあるnet Bordaルール(相対的評価だけでなく絶対的評価も反映可能なボルダルール)を含む多様な投票ルールを対象に、病院配置問題のように専門知識を必要とする意思決定における、専門家の選好に基づく人々の選好アップデートシステムの影響を分析した。
【研究成果概要】1)専門知識を要する状況に応じた3つの選好アップデートシステムを考案し特徴付けた。2)Python 3によって記述した自作プログラムによりシミュレーション分析を行い、ボルダ系の投票ルールが選好アップデートシステムと良い相性を持つことが分かった。3)研究期間中、査読付き国際学会に4回アクセプトされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
投票ルールは選挙だけでなく日常生活のさまざまな場面で応用できるツールである。しかし、実社会では病院配置決定のように行政に意思決定を一任する傾向が強く、それぞれの社会問題に対して人々が意見を表明する機会が少ない。そのような場合、行政は人々の意見を汲み取る必要があるものの情報収集には限界がある。また、専門知識に基づく意見をどの程度踏まえるのかも決めなければならない。 本研究が提案した選好アップデートシステムを用いれば、行政は人々の情報を収集し意見を推測する必要がなく、人々は専門家の意見を基に正確な意見を組み立てることができる。また、3種類のシステムによって、専門家の意見の反映具合を調整可能である。
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