研究課題/領域番号 |
19K23206
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
阿部 貴晃 早稲田大学, 政治経済学術院, 助教 (60848406)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ゲーム理論 / 安定性 / 提携形成 / 提携関係 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、内部では協力し対外的には対立しあうグループの構造が、どのように安定的に維持されるのかを、数理的に明らかにすることを狙う。「提携内での協力」と「提携間での対立」が混在する問題を対象とするため「分割関数形ゲーム」と呼ばれるモデルを用いてこの問題に取り組む。 数理的な分析手法として、「コア」と呼ばれるゲーム理論の安定性概念に注目する。コアはミクロ経済学やマッチング理論など様々な分野で採用される安定性の概念である。この概念を分割関数形ゲームで展開し、その数理的性質と存在条件を分析する。
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研究成果の概要 |
本研究のテーマは、人々が形成する協力関係のゲーム理論的分析である。私たちは、日々さまざまな集団に所属して暮らしている。それは例えば、会社や家族、学校かもしれない。あるいは、SNSにおける「グループ」であったり、住んでいる町や国かもしれない。私たちの身の回りでは、これらのような多種多様なグループが互いに影響を与え合いながら、形成されたり分裂したりを繰り返している。本研究では、ゲーム理論の枠組みを用いて、どのようなグループや組織が安定的に持続するのかを研究対象としている。 研究成果として、提携形成分析のための新しい理論的枠組みを考案した。そして提携の安定性のための条件を理論的に分析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちの社会は、様々なグループが寄り集まることによってできている。そして、その各グループもまた、個人や個別の企業などが集まって形成される。このように重層的な構造のなかで、グループ同士が対立したり、グループの中で構成員らが協力したりする。 本研究は、このような一見複雑で理論的解析に適さないように見える構造・関係性を理論的枠組みに定義しなおし、数理的な分析ができる状態へと捉えなおすことに貢献している。そして実際に、提携構造がどのような場合に安定性を獲得するかに関して、いくつかの数理的条件を得た。
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