研究課題/領域番号 |
19K23213
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
|
研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
田中 征史 福山大学, 経済学部, 講師 (40847828)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 教育投資 / 経済成長 / 技術開発 / 一般技能教育 / 特殊技能教育 / 労働市場制度 / General skills / Specific skills / Uncertainty / Economic Growth |
研究開始時の研究の概要 |
近年の技術革新によって生じた急激な産業構造の変化は、流動的な労働市場に適応できる汎用的な労働技能の重要性を高め、これに伴い、大学を中心とした一般技能教育の拡大をもたらしてきた。しかし、各国の一般技能教育の発展程度には大きなバラつきがあり、とりわけヨーロッパ諸国では高等教育における一般技能教育の不足が指摘されている。本研究では、一般技能の汎用性という側面に着目し、一般技能の蓄積が労働市場の流動化を通じて経済成長に与える影響について解析的、かつ、数量的な分析を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、高等教育拡大に伴う一般技能労働力の蓄積が労働力の産業間移転を容易にする結果として、企業の技術開発や経済成長に与える影響について分析を行った。主要な成果として、(1)経済の発展段階が高まるにつれて一般技能労働への需要が高まることを理論的に示した。また、(2)ヨーロッパ12ヶ国のデータをもとにシミュレーション分析をした結果、TFPが高い国ほど相対的に一般技能労働が不足している傾向が観察された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の分析結果は、大学を中心とした一般技能教育拡大の必要性を示している。様々なタスクで使用可能な汎用性の高い一般技能の集積は、技術革新によって生まれた新しい産業への労働移転を容易にし、結果的に経済成長にも貢献する。本研究で使用したヨーロッパ諸国のデータからは、経済の発展度合いが高い国ほど一般技能が不足しがちであるという傾向が観察された。本分析結果は、日本における一般技能教育拡大の議論でも参考にしうるものである。
|