研究課題/領域番号 |
19K23216
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 宇樹 東北大学, ヨッタインフォマティクス研究センター, 特任助教 (80848078)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 時空間統計モデル / ボラティリティ / 空間計量経済学 / 空間重み行列 |
研究開始時の研究の概要 |
多変量ボラティリティモデルには観測個体が増加するにつれて推定すべきパラメーターの数が爆発的に増大する次元の呪いと呼ばれる問題が存在する。時空間ボラティリティモデルでは空間計量経済学のアイデアを応用することでこの問題を解決する。本研究ではこれまでに提案した時空間ボラティリティモデルを次の3点において拡張することで、ボラティリティの株式間の時空間波及効果のより精緻な分析を行う。1点目は金融商品間の影響の非対称性を考慮する点である。2点目は空間相関が時変することを考慮する点である。そして、3点目は空間重み行列の内生性を考慮することである。
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研究成果の概要 |
本研究では空間統計学モデルとファイナンス統計学モデルの一つであるボラティリティモデルを融合さた時空間ボラティリティモデルの開発を行った。そして、モデル内のパラメーターを推定するための擬似最尤推定量を導出し、その推定量の漸近的性質を数学的に証明した。その後、提案したモデルをシミュレーションデータに応用し、推定量の小標本特性を調べた。最後に実データである株式に開発モデル応用し、金融商品内のショックの波及効果を調べ、時空間相関の存在を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はファイナンス統計学と空間統計学の2つの分野に関連する研究であり、各分野において次の重要な意義をもつ。 ファイナンス統計学の分野では、高次元の多変量ボラティリティモデルが持つ問題である次元の呪いに対する一つの解決法を示す。空間重み行列を用いて時空間ボラティリティモデルを開発することで推定するパラメーターの数を減らし、次元の呪いを解決する。 空間統計学の分野では、新しい視点として、これまで重点がおかれていたデータの平均構造のモデル化に加えて、分散構造のモデル化の重要性を示す。
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