研究課題/領域番号 |
19K23223
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 四国大学 (2020-2023) 大阪大学 (2019) |
研究代表者 |
稲倉 典子 四国大学, 経営情報学部, 准教授 (90845257)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 格差 / 価格指数 / 栄養 / インフレ / 栄養格差 / 地域差 / 家計調査 / 消費者物価指数 / 健康格差 / 栄養素価格 / 食物繊維 / 需要ショック / 供給ショック / 健康指標 / 栄養摂取 / 生鮮市場 / 栄養素単価 / 市場構造 / 価格弾力性 |
研究開始時の研究の概要 |
昨今、健康格差に大きな関心が寄せられている。日本においても、子どもの肥満割合や健康寿命の長さには、地域や社会経済状況の違いによる差が存在する。本研究は、地域間の健康格差を市場構造の違いから明らかにする。具体的には、肥満の発生と関連が高いと考えられる食物繊維に着目し、(1) 食物繊維の摂取量は価格に対して弾力的か、(2) 食物繊維の価格や摂取量の変動は、需要側と供給側のいずれによるものか、(3) 地域による健康指標の違いは、食物繊維の摂取量や価格、あるいは需要要因や供給要因の変動の大きさ等と関連をもつのか、に答える。
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研究成果の概要 |
格差の議論において、所得格差は常に重要なトピックであるが、健康格差にも大きな関心が寄せられている。国内においても、子どもの肥満割合や健康寿命の長さには、地域や社会経済状況の違いによる差が存在する。本研究では食品間の相対価格の変化に着目し、人々が必要な栄養素を摂取するための価格に関し、居住地域、年齢、所得階層をはじめとする世帯属性間で有意な差がある点を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
財・サービスの価格変化は、人々の生活に多大な影響を与える。特に、それらの上昇局面においては、総務省が公表する『消費者物価指数』に対する一般の関心も高まるだろう。ただし、報道等で引用される物価指数は、日本全体を対象としたものがほとんどである。本研究の学術的、あるいは社会的意義は、関連する共同研究とともに、物価の変化には世帯属性による異質性が存在する点を明らかにした点である。栄養格差、最低賃金、年金の議論などのあらゆる場面において、一国全体の物価水準ではなく、よりきめ細やかな物価水準で人々の厚生を評価する重要性が示唆された。
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