研究課題/領域番号 |
19K23245
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知大学 (2021-2022) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
横井 桃子 愛知大学, 経営学部, 准教授 (30845954)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 宗教 / ジェンダー / 移民 / コミュニティ / 宗教コミュニティ / 宗教社会学 / 複合差別 / 多文化共生 |
研究開始時の研究の概要 |
グローバル化の進展とともに多文化共生の考え方が広まり、滞日移民とその宗教がいかに地域社会に包摂されうるかが課題となっている。一方で、宗教におけるジェンダー不平等性が存在し、女性は抑圧され周辺化されてきた。 本研究では、移民宗教と日本の地域社会の相互作用の中にジェンダー不平等性があるのかを追究することを主眼とする。日本における移民宗教のジェンダー階層性と地域コミットメントの関係性の解明を目指し、日本国内でインタビュー調査をおこなう。日本における移民女性の地域参加モデルを示すことで、グローバル化が進む日本社会への寄与を目指す。
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研究実績の概要 |
2022年度は、新型コロナウイルス感染症への対応を余儀なくされつつも、研究課題に関連した先行研究の整理、および、フィールドワーク先についての資料調査等をおこなった。 先行研究の整理では、前年度に引き続き、国内外の移民の宗教コミュニティの事例研究や、移民とジェンダーに関する文献を読み、論点の整理をおこなった。 移民にとっての宗教は、社会的および精神的サポートを供給するコミュニティとしての役割を果たす。しかし、移民であり女性であるという二重に地位が低くなりがちな人々が、宗教コミュニティ内でどのような立ち位置にあるかという研究は少ない。インターセクショナリティという近年の新たな概念を活用し、移民の宗教コミュニティの女性たちを理解することが重要であることが示唆される。 また、ホスト社会である日本の宗教について調査データを分析した。コロナ禍における日本人の宗教行動の変容の規定要因を探るため、調査データを用いて分析をおこなった。その結果、コロナ禍の宗教行動(参拝頻度)は、社会的属性を統制した上で、権威主義的態度や社会志向性に影響されて変容していることが分かった。 日本人の宗教行動・宗教意識を把握することは、移民の宗教性との比較をおこなう上で有用である。今後はホスト社会・日本の状況を踏まえた上で、移民女性をめぐる宗教を解明することを目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止する観点から、フィールドワークや聞き取りなどの現地調査を一部断念せざるを得なかった。一部は文献・資料調査へと切り替えをおこなったが、本研究の目的を達成するにはやや及ばないと言わざるを得ない。そのため、上記の評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
フィールドワーク・インタビュー調査を再開し、感染症対策を講じながら実施していく予定である。
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