研究課題/領域番号 |
19K23269
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
堤 晴彩 鳥取大学, 地域価値創造研究教育機構, 助教 (50848421)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 地域資源 / 木材 / 統計力学 |
研究開始時の研究の概要 |
地域資源を活用する意義は、地域振興や観光学において主に文系研究者により議論されてきた。一方で、競合が激化する地域振興事業において、いかに地域の独自性を確立できるかが求められており、新たな切り口からの地域資源活用の意義の探索が問われている。申請者はこれまで自然科学の視点から地域資源の一つである木材を対象として、異なる地域環境等での木材諸性質変動を物理学的(統計力学的)手法により明らかにしてきた。そこで本研究は、地域産と外部産を比較した際、自然科学的視点から両者にどのような変化が生じているのかを統計力学的手法により明示することで、これまで少なかった理系研究による地域資源活用の意義を探索する。
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研究成果の概要 |
これまで地域資源を活用する意義の多くは経済合理性に関する視点が多かったが、地域振興のさらなる推進と環境負荷の小さい持続可能な社会の推進への貢献を視野に入れ、本研究では、地域資源を活用する新たな意義を探索するために物理学的なアプローチから研究を進めた。本研究では、奈良県吉野町と鳥取県智頭町で杉樽醸造させた地ビール事業をケーススタディとして実施した。結果、地域資源を題材に物理学的なアプローチからエントロピー等のエネルギー状態としてその実態を表現する手法を提案することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで地域資源を活用する意義は、経済合理性などの視点が多かったが、環境不可の小さい持続可能な社会のあり方が強く問われるようになった今、本研究成果である自然の仕組みを表す物理学的な視点で地域資源の活用における新たな意義を提案できたことは、社会的な要請に貢献し得ると考えられる。また、「地域資源の活用」のように、多数の要素によって複雑に構成された事象や物体に対して、それらの実態を表現するには、個別に一つ一つの要素だけを追いかけても、その実態を簡明に語ることは難しいが、本研究は、それらを物理学的な俯瞰的アプローチで捉える考え方を提案し、学術的にも新たな見解の糸口となり得る研究として期待している。
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