研究課題/領域番号 |
19K23277
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 文教大学 (2020-2023) 産業能率大学 (2019) |
研究代表者 |
白土 由佳 文教大学, 情報学部, 講師 (10715816)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ソーシャルメディア / ソーシャルリスニング / 不妊治療 / ライフスタイル / 社会調査 / インターネットリサーチ / 構造化 / 当事者のリアリティ / 日常と治療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、多様な立場に身を置く不妊治療当事者らのリアリティを明らかにすることである。この目的を通じて、公的事業を始めとする様々な支援のあり方について検討し、社会に提言する。この目的達成のため、不妊治療をテーマとしたソーシャルメディアのテキスト分析を通じて不妊治療当事者の日常と治療のリアリティを明らかにし、その結果を素地に不妊治療を計画中/実施中/終了後の当事者らにアンケート調査を行い、日常生活との関連から不妊治療についての幅広い支援のあり方を検討する。
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研究成果の概要 |
多様な立場に身を置く不妊治療当事者らのリアリティを明らかにするため、ソーシャルメディアのテキスト分析、およびインターネットリサーチを行った。ソーシャルメディアのテキスト分析では、関連するブログ記事、および不妊治療当事者による短文型ソーシャルメディアへの投稿を分析した。インターネットリサーチでは、不妊治療中および不妊治療経験者2,500名に対して不妊治療と仕事やライフスタイルの関係に関する調査を行った。これらの分析を通じて、不妊治療当事者にとって不妊治療における関心や困難は単に治療にとどまらず、生活と切り離すことのできない存在であることを前提に、その内容の多様な方向性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、周縁的アイデンティティを持つ人々のリアリティを理解する端緒としてソーシャルリスニングというアプローチに可能性があることを示した。オンライン上には、不妊治療当事者が匿名や仮名で同じ立場同士でやりとりを行う場が構築されており、かつ、メディア特性に応じてコミュニケーション特性も異なることが明らかとなった。さらに、治療の段階に応じて認識される困難も異なっており、それらは日常生活と密接に絡み合っていることから、短期的および一律の支援から長期的で多様な支援の必要性へ、支援のあり方に示唆が得られた。
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