研究課題/領域番号 |
19K23278
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 富山国際大学 |
研究代表者 |
一井 崇 富山国際大学, 現代社会学部, 講師 (00844599)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ユニバーサルツーリズム / 社会的困難を抱える人への合理的配慮 / 観光と福祉の連携(観-福連携) / 持続的かつ包摂的な観光地形成 / 観光弱者の主体性 / 地域形成 / 主体性 / 観光と福祉の連携 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本政府が主要な成長戦略として掲げる観光分野において「高齢や障害等の有無にかかわらず、誰もが気兼ねなく参加できる旅行を目指す」ものとされるユニバーサルツーリズムを通じ、障害者や高齢者など当事者の余暇保障や社会参加にとどまらず、包摂的かつ持続可能な地域形成に活用するための条件を析出することを目的としている。
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研究成果の概要 |
観光地に在住する障害者や高齢者が宿泊事業や地域独自の産品を活用した新たなビジネスの担い手として観光振興を支える事例を対象に調査を実施した。調査対象地域では、障害者や高齢者が生き生きと働き、観光事業を通じて地域振興を支えている実態が明らかになった。その背景には、障害者や高齢者など社会的困難を抱える人々の支援を通じて地域住民や行政などの諸アクター間に構築された協働関係があり、それを基盤とした包摂的かつ持続可能な地域形成を実現していた。今後は、社会的困難を抱える人々と地域が共に支え合う「相互扶助の関係性」を構築するための条件を明らかにし、ユニバーサルツーリズムの社会的、学術的意義を問い直したい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、ユニバーサルツーリズムの先進事例の調査を通じ、従来のユニバーサルツーリズム研究では検討されてこなかった以下の2つの視点について考察することにある。すなわち、①物理的な障壁の解消(バリアフリー)にとどまり、これまで十分に組み込まれてこなかった障害者や高齢者、移住外国人の主体性に着目し、その定義を再考すること、②当事者の主体性を重視することが、持続的かつ包摂的な社会形成とどのようにかかわっているのか、その関係性を明らかにすること、である。その社会的意義は、①②の視点に基づき、ユニバーサルツーリズムを通じた観光振興と包摂的な社会形成のための条件を導出することにある。
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