研究課題/領域番号 |
19K23280
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
岩島 史 同志社大学, 政策学部, 助教 (30745245)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 家事 / 育児 / 労働 / ジェンダー / 農村 / 高度経済成長 / 家電 / 戦後 / 女性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、農村において生産と消費、公と私の分離が進み、「近代家族」の要素がみられるようになる過渡期であった高度経済成長期を対象に、農村における「家事」「育児」が政策・市場・技術の介入をうけながら成立する過程を明らかにすることである。 本研究では、(1)農村における「家事」「育児」を外から規定するまなざしとしての政策、調査、マスメディアと、(2)農村女性が種々の労働のどの部分を自らの役割とみなし、どの部分を家電にまかせ、どの部分を「家事」「育児」と表現したのか。そしてそのことは農村女性の主観性をどのように変容させたのかの両面から明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、農村において生産と消費、公私の分離が進み、「近代家族」の要素がみられるようになる過渡期であった高度経済成長期を対象に、農村の「家事」「育児」を対象とする調査研究が家政学、農業経済学、都道府県農業試験場などによって異なる視点から行われてきたこと、1950-60年代の農村のコミュニティや世帯内においては、家電の導入は「近代」的な「家事」「育児」の成立よりも女性の過重労働の可視化と軽減の意味をもっていたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のジェンダー史研究では、人びとの生きられた経験とそれに基づく主観性(subjectivity)を重視しながら、社会的に構築された〈女性〉の多様性と不平等に焦点をあてる研究が進んでいる。ジェンダー史研究では農村を対象としたものは少なく、農村研究ではジェンダー視点から分析したものが少ないが、本研究は農村において女性労働に注目し、かつ「家事」「育児」が「労働」としてたち現れてくる過程に着目することで、農村女性の実態と文脈に即した家事労働の分析を行うことができた。
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