研究課題/領域番号 |
19K23284
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
|
研究機関 | 愛知教育大学 (2021) 上越教育大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
岩本 佳世 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (90846536)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 小学校 / 通常学級 / 集団随伴性 / 援助行動 / 学業成績 / 低成績児童 / 協同学習 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、我が国ではインクルーシブ教育の推進により、特別な教育的ニーズを有する児童生徒が在籍する通常学級での行動面と学習面における教育的支援が求められている(文部科学省,2017)。 本研究では、特別な教育的ニーズを有する児童が在籍する通常学級を対象に、(a)学級全体への支援(相互依存型集団随伴性に基づく支援)によって学級全児童の援助行動が変容するかどうか検討する。また、(b)その変容に伴う低成績児童の学業成績への波及効果を検討する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、小学校の通常学級2学級を対象に、相互依存型集団随伴性に基づく支援の効果を検討することを目的とした。対象者は、小学校5年の2学級の児童であり、各学級の児童数は29名であった。トゥ-トリング手続きは、学習内容に関する声かけを付箋紙に書いて担任に報告することであった。相互依存型集団随伴性に基づく支援は、グループ全員が付箋紙を提出した場合は、担任はグループ全員にシールを渡す、という手続きであった。また、低成績児童の漢字テスト成績への効果を付加的に検討した。その結果、2学級ともに他児からの援助を報告した児童の割合が増加した。また、低成績児童の漢字テストの得点が改善されることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、仲間からの向社会的行動を報告するトゥ-トリング手続きと相互依存型集団随伴性に基づく支援を組み合わせることにより、支援開始前に漢字テストが低得点であった児童の漢字テスト成績向上への波及効果を示したことである。本研究の結果は、学習面に困難を示す児童が在籍する通常学級での効果的な支援方法を検討していく上で重要な資料となるだろう。
|