研究課題/領域番号 |
19K23295
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
松浦 孝明 国士舘大学, 文学部, 准教授 (90845504)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 肢体不自由 / 認知特性 / 予測特性 / 眼球運動 / 位置認知 / 位置予測 |
研究開始時の研究の概要 |
肢体不自由児者は、視力の問題がなくても学習や生活場面において視線活動を苦手とする場合が多く、そのことが主因となりさまざまな困難を有しているといわれる。 本研究では、移動する視標に対する肢体不自由児者の視線活動に着目し、移動視標に対する位置認知、位置予測の特性について明らかにする。さらに、移動視標の位置認知中の眼球運動の特徴、および移動視標遮蔽後の位置予測中にどのような眼球運動の特徴を示すか明らかにする。 本研究により、肢体不自由児者の視線活動の特徴と認知プロセスが把握できれば、学習や生活環境の改善やトレーニング方法の開発などにより、教育、医療、福祉分野への応用が期待される。
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研究成果の概要 |
肢体不自由児者の移動視標に対する位置認知、位置予測の特性、および、移動視標追視中と移動視標遮蔽後の眼球運動の特徴を解析した。対象者は知的障害を伴わない脳性まひのある成人男性と比較対照として障害のない成人男性であった。脳性まひのある者は運動物体の位置認知の特徴として実際の視標よりも進行方向後方の回答が見られ、位置予測の特徴として速度低下現象が認められるとともに位置錯覚量のばらつきが大きい特徴が認められた。移動指標に対する眼球運動については、脳性まひのある者は視標の遮蔽後はサッケードにより視線が物体の進行方向前方に急激に移動する特徴が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肢体不自由児者は、視力の問題がなくても視線活動を苦手とするものが多く、そのことが一因となりスポーツや学習・生活場面でさまざまな困難を有している。特に肢体不自由児は体育授業において球技などが苦手な者が多い。本研究では、移動する視標の位置認知・位置予測という認知プロセスの知見とその際の眼球運動の評価を合わせて解析することにより、肢体不自由児者の視覚情報処理のしくみを検討した。 肢体不自由児者の視線活動の特徴と認知プロセスが把握できれば、学齢期の体育学習や生活環境の改善につなげることができるだけでなく、トレーニング方法の開発などにより、教育、医療、福祉分野への応用が期待される。
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