研究課題/領域番号 |
19K23306
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸教育短期大学 |
研究代表者 |
宇賀神 一 神戸教育短期大学, こども学科, 講師 (60850237)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 国語科教育 / 戦後教育改革 / 石森延男 / 学習指導要領 / 教科書 / 副読本 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦後日本における国語科教育の成立過程を明らかにする試みである。そのために、石森延男という国語教育者の戦後初期の仕事に着目しながら、①1947(昭和22)年に公表された『学習指導要領国語科編昭和二十二年度(試案)』の成立過程の検討、②光村図書より刊行された国語副読本『竹』の内容的特徴の二つについて考究していく。
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研究成果の概要 |
本研究は、戦後国語科教育の成立過程を解明する研究の一環として、戦後占領期の文部省において国語科教育改革に携わった石森延男の仕事を検討するものであった。こうした目的に迫るため2年間をとおして行った具体的と成果は、1)『学習指導要領国語科編昭和二十二年度(試案)』の作成過程で石森が作成した資料群を発掘・収集したこと、2)教科書が国定制度から検定制度に移行する時期に、石森によって編纂された『国語副読本 竹』全巻(12冊)を収集したことである。以上の資料を分析することで、国語科教育における戦前から戦後への移行過程が鮮明になるものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日国語科は、学校教育の中心的教科である。その国語科に関しては、第二次世界大戦の敗戦とその後の占領期を経て、軍国主義・超国家主義的性格を克服し、民主主義・平和主義的なものへと転成したというのが通俗的理解である。しかし、戦後初期に国語科教育改革を主導した国語教育者・石森延男は、戦前・戦中の国語科教育政策に深くかかわった人物でもあった。 本研究の成果は、戦後初期に石森が作成した資料類を発掘したことである。これらの資料は、国語科教育の戦前と戦後の双方を準備した彼の思想的・理論的位置を示す貴重なものである。また、その分析によって、国語科教育の普遍的意義や本質的課題の一端が明らかになるものと思われる。
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