研究課題/領域番号 |
19K23318
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 琉球大学 (2020-2021) 長崎大学 (2019) |
研究代表者 |
入口 真夕子 琉球大学, 国際地域創造学部, 助教 (50846178)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自閉症スペクトラム障害(ASD) / 色の好み / 自閉症スペクトラム障害 / 自閉スペクトラム症 / 色の知覚・認知 / 色の知覚 / 色の知覚認知 / 文化的影響 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉症スペクトラム障害(ASD)児童における色の知覚認知の特性は、定型発達児童とは異なることが示唆されているが、未だ不明なことも多い。また、色の認知には文化差があると言われているが、ASDの色の知覚認知的特性が文化により異なるのかは明らかにされていない。本研究では、日本とイタリアのASD児童と定型発達児童を対象に、色に対する注意、記憶と再認、好き嫌いという色へのこだわりについての比較検証を実施し、色の知覚認知処理におけるASD特性と文化的影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、自閉症スペクトラム障害(ASD)児童の色の知覚認知機能を、定型発達(TD)児童と異なる文化圏での比較により調査することを目的とした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大と研究責任者の異動に伴い、対面での調査が困難となったため、国内のASD児童とTD児童を対象に色の好みの調査を郵送にて実施した。現在、データ分析の途中であるが、ASD児童とTD児童は似た色の好みを示す一方で、ASD児童は色を全体的にやや低く評価する傾向が示された。また、ASD児童とTD児童とも色の種類によって好みの評価が異なった。今後は全てのデータの分析を行い、ASD児童の色の好みに関する特性を明らかにしたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ASD児童がどのような色の知覚認知機能を持つのかについて調査した研究は非常に少ない。これらの主な研究例は国外のASD児童を対象としたものが多く、国内のASD児童の色の知覚認知機能の特性、また、それらの機能が文化の影響をどの程度受けるのかは明らかではない。本研究は、未だ研究例の少ないASD児童の色に関する特性について明らかにし、今後のASDの色に関する特性、及び、文化との関連についての研究の一助となると考えられる。これらの研究成果により、ASD児童にとって、注意を向けやすく記憶しやすい色や嫌悪感の少ない色を、交通標識や表示などを含む環境、学校や家庭の日常生活や学習教材に活用することが期待される。
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