研究課題/領域番号 |
19K23345
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
本間 貴子 国士舘大学, 文学部, 講師 (30845508)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 知的障害教育カリキュラム / 重度知的障害教育 / 知的障害職業教育 / 知的障害者プログラム / アメリカ知的障害教育 / 通常教育と知的障害教育の連続性 / 知的障害教育の独自性 / 軽度知的障害児者の職業教育 / 通常教育と知的障害教育の共通点 / 知的障害カリキュラム / 米国知的障害教育史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は米国の知的障害教育カリキュラム開発をリードしたニューヨーク市に焦点を当て、カリキュラムの確立とその後の通常教育カリキュラム一本化に伴う問題と対応を整理する。この作業により、知的障害教育のプログラム化に伴う制度上・教育上の課題を包括的に捉える。日本において通常学級・特別支援学級、障害のあるものとないものが共に学ぶインクルーシブな環境において知的障害のある児童生徒のニーズに応じた支援と教育を提供するために知的障害教育独自のカリキュラムをいかに継承し新たな仕組みを構築できるか考察する。
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研究成果の概要 |
ニューヨーク市における知的障害教育のカリキュラムの開発を歴史的に検討し、現在、障害者権利条約のもとで各国で課題となっている通常教育へのカリキュラムアクセスに対し、知的障害教育がどのような点で通常教育と共通性をもち、どのような点で独自性があるのか考察した。知的障害教育カリキュラム開発の歴史的な過程において、コミュニティ生活と学校教育の実現を目指し、通常教育と、民主主義やコミュニティにおける幸福な生活等の大きな目標を共通としつつ、知的障害児の特性に応じた生活経験による独自の内容と指導形態を開発した。こうした独自の教育は、現在もプログラムという形で受け継がれていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
障害者権利条約の批准により、各国でニーズのある子どもの通常カリキュラムへのアクセスが課題である。通常教育のカリキュラムによる指導と評価が困難な知的障害児に対するカリキュラムについて、知的障害児への教育を担保しながら、どのように通常教育と共通性を持たせられるのか検討する必要がある。本研究により歴史的には、知的障害児のソーシャルインクルージョンを目指す中で、通常のアカデミックな教科では指導・評価できない知的障害児教育が通常教育と大きな目標を共通としつつ独自の教育を培ってきた経緯があり、職業や生活をトータルで学ぶ学習においては通常教育との共通性を見出すことができることが示唆された。
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