研究課題/領域番号 |
19K23354
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
金丸 彰寿 神戸松蔭女子学院大学, 教育学部, 講師 (70848952)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 「共生」の教育 / 〈関係形成〉〈理解・認識〉 / 共同教育 / インクルーシブ教育 / 多様性 / 教育課程 / 教育史 / 交流教育/交流及び共同学習 / 京都府 / 発展的な螺旋構造 / 交流教育 / 交流及び共同学習 / 学習指導要領 / 関係形成 / 理解・認識 / 歴史的展開 |
研究開始時の研究の概要 |
「共同教育」とは、京都府の障害児学校と通常学校の交流を下敷きにして、1972年に日教組委託の教育制度検討委員会により原則提起された。この「共同教育」は、「交流教育」制度を活用して実践されつつ、後に「交流及び共同学習」に名称変更した現在の制度構造の骨格形成に寄与したと推測される。本研究では、「交流教育」「交流及び共同学習」の制度展開のプロセスに位置づけつつ、〈関係形成〉〈理解・認識〉の内容と連関に即して、1970-80年代の京都府における「共同教育」実践を分析し、その歴史的評価を考察し、インクルーシブ教育における〈関係形成〉〈理解・認識〉の検討に貢献する。
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研究成果の概要 |
「共生」の教育とは、現実にある排除や葛藤と向き合いながら、多様性を承認する社会構築に貢献するものであると考える。本研究では、1970-80年代における京都府下の「共同教育」実践を対象に、〈関係形成〉〈理解・認識〉を分析概念に据えて、「共生」の教育創造に向けて示唆を得ようとした。 結果、〈関係形成〉〈理解・認識〉については、(1)行きつ戻りつ(ゆらぎ)を前提にする発展的な螺旋構造、(2)不可分の連関構造を抽出し「障害」以外を含む「共生」の教育創造の基本的概念になりうると、提起した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、次の2点である。第1に「共生」の教育における〈関係形成〉〈理解・認識〉の内容と連関は、「個々の違い」を承認しつつ、「つながり」のなかで共に生きるインクルーシブ教育の新しいあり方を見出したことである。第2に、「共同教育」は、分離された場を前提としつつも、障害児と非障害児の〈関係形成〉〈理解・認識〉を深め、両者の「エンパワーメント」を促したという歴史的評価を見出せたことである。社会的意義については、〈関係形成〉〈理解・認識〉を基本枠組みにすることで、居住地校交流を含めた「交流及び共同学習」を「共生」の教育プログラムとして、位置づけて実践できる可能性を示唆したことである。
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