研究課題/領域番号 |
19K23356
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 広島都市学園大学 |
研究代表者 |
本岡 美保子 広島都市学園大学, 子ども教育学部, 講師(移行) (20850803)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 分離不安 / 親子分離 / 登園 / 1歳児クラス / 保育者 / 母親 / 乳児保育 / 意識 / 不安指数 / 不安パターン / 不安強度 / 情動調整 / アタッチメント / 関係性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、登園時における乳児の分離不安の継続及び解消過程を調査し、その要因を検討することにより、乳児、保育者、保護者の関係性の視点から、乳児保育の有用性を感じられるような登園に関わる支援のあり方を提示するものである。そのために、①登園時の不安の強さと泣きの継続時間等を計測し集計する②保育者に分離不安の変容に伴う気づき等についてインタビューし、内容を分析する③実際の登園場面を録画及び観察記録によって記録し分析する④保護者に、養育方法や乳児との関係性を問う質問紙を配布し分析する。なお保育所等では、慣例的に3歳未満児保育を受ける園児を乳児と呼ぶことが多いため、本研究もそれに従う。
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研究成果の概要 |
登園時の分離不安反応の調査から、分離不安は、入園初期を過ぎれば減少していくものでは必ずしもないことが明らかになった。また、登園時の親子分離が困難になるのは、これまで分離不安が強いとされてきた1歳代であるとは言い切れないこともわかった。保育者へのインタビューから、家庭の状況変化に対する子どもの適応困難を支援する必要があることや、保育者配置の工夫、保育者同士の連携が重要であることがわかった。母親へのインタビューから、分離不安の強い子どもの母親には、登園時を含めた子育て全般に関わる精神的な負担や孤立感があることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってわかった登園児の親子分離に対する支援は、①年間を通して保育者配置を手厚くすること②持ち上がりの保育者を配置するなど、家庭や母親の状況変化に対する子どもの適応困難を支援すること③泣く子に対応する保育者がその子に意識を傾注できるよう保育者間で連携すること、及び、連携可能な人数配置をすること④第一次反抗期の子どもの登園の困難さを支援するという視点から、朝の保育や受け入れ方を工夫すること⑤泣きに対する保育者の専門性を構築すること⑥連絡ノートの記述や日頃の会話から母親の思いを汲み取ることや、保護者の思いに対応した返事や言葉かけをすることに関する保育者の専門性を構築すること、である。
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