研究課題/領域番号 |
19K23365
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 高知工科大学 (2020-2021) 九州大学 (2019) |
研究代表者 |
井上 裕香子 高知工科大学, フューチャー・デザイン研究所, 助教(PD) (00850976)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 持続可能性 / 世代間ジレンマ / 協力行動 / 評判 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、同世代内での集団における協力を維持しうる社会システム(例えば、非協力者への罰や協力者への報酬など)が、将来世代に対する協力の維持にも有効か否かを検討する。具体的には、経済ゲーム実験という手法を用い、現世代と将来世代の利害対立が小さい状況と大きい状況のそれぞれについて、罰システムや報酬システムが存在する場合に人々がそれを利用するかと、その結果将来世代への協力が促進されるかを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、同世代内での協力を維持する社会システムの1つである評判システム(協力的な人が「良い」評判を得て、「良い」評判の人が様々なメリットを得られるような仕組み)が、将来世代への協力を維持するのか、それとも阻害しうるのかを検討するため、現世代の人々が将来世代への協力に「良い」評価をつけるのかどうかを調査した。その結果、将来世代への協力が現世代の他者にコストをもたらす場合でも、現世代の人々は将来世代への協力をポジティブに評価することが示された。このことは、評判システムが将来世代への協力を支えうる可能性を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的には、将来世代への協力を維持する社会システムについての研究が乏しい中、本研究は現世代同士の協力を支える社会システムの1つである評判システムに着目し、これが将来世代への協力を支えうるかという問いに挑む最初の研究としての意義を持つ。社会的には、本研究は将来世代への協力を促進・阻害しうる要因を明らかにしようと試みるものであり、持続可能な社会の達成に寄与する知見を提供したという意義を持つ。
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