研究課題/領域番号 |
19K23408
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 (2021-2023) 東京理科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
梶原 直人 岐阜大学, 工学部, 助教 (40843131)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放物型発展方程式 / 最大正則性理論 / 解析半群理論 / Stokes方程式 / 解析半群 / 最大正則性 / ストークス方程式 / 自由境界問題 / 二相流体 / 準定常問題 / 電気流体力学 / 流体方程式 / 関数方程式論 |
研究開始時の研究の概要 |
ある流体中に別の液滴が存在する状態を考えた二相流体のモデルは, 一般に定常状態が球体となることが知られている. 一方, 電場を作用させると定常解が楕円体となる. 本研究では, 電気流体力学の分野に現れるTaylor-Melcherモデルからこの定常解を記述できるかを解析する. また, 自由境界を持つ二相問題は今までFourier変換を用いた解析がほとんどであったが, 本研究ではLayerポテンシャルを用いた解析を行う. これにより未知関数同士が合成積の形で関連付けられ, 煩雑な計算を避けることができると期待される. また, 楕円体の形状解析にも応用ができると考えている.
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研究成果の概要 |
本研究において, 解析半群論や最大正則性理論の新たな結果を得ることができた. 従来のテーマであった自由境界問題にポテンシャル論を用いという手法には至らなかったが, 別の手法で十分な知見を得ることができた. それは積分型Fourier multiplier定理であり, 正則関数の理論を経由し, さまざまな境界条件の方程式を扱うことに成功した. 具体的には, 半空間Stokes方程式, 二相流体の方程式(表面張力を含んでも良い), 層状領域における熱方程式である. 他にも, 凖定常問題の最大正則性を示した. これらは今後の非線形問題の重要な位置に属すると考えている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般に自然現象などを解析するには, 微分方程式が有効であることが知られている. 特に, 解の挙動を見ることができれば, ある種の未来予知ができているものと考えることができる. その中で, そもそも微分方程式は解を適切に持つのかということは数学的に示さなければならない問題である. 本研究成果では, その主張に対する一つの答えを与えることができたと思われる. 様々な境界の影響に対し, 統一的な評価を与えることができた. 従来の計算量を省略することができたり, より現実の数理モデルを考えることができるようになったと思われる. 数学解析を通じた現象の理解は社会的意義があるものと考えられる.
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