研究課題/領域番号 |
19K23409
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0201:代数学、幾何学、解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
大森 源城 東京理科大学, 理工学部数学科, 助教 (20843303)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 写像類群 / 周期的写像 / 向き付け不可能曲面 / Dehn twist / Crosscap slide / 対称的写像類群 / 最小生成系 / hyperelliptic involution / crosscap slide / ハンドル体群 / 群表示 / crosscap pushing map / involution / トレリ群 |
研究開始時の研究の概要 |
曲面の写像類群とは,自己微分同相写像という曲面の間の性質の良い対応からなる群を,アイソトピーと呼ばれる連続変形によって同一視する事で得られる群である.本研究の目的は,写像類群の群構造を解明する事である.その為に本研究では,次の2つの研究を行う. (A) 有向曲面の写像類群の部分群であるJohnson核とハンドル体群の共通部分となる群を考え,KHと書く.本研究では,KHの簡明な無限生成系を構成する事を目的とする. (B) 本研究では,任意のコンパクト向き付け不可能曲面に対し,その写像類群の簡明な関係式のみを持つ有限表示を構成するを目的とする.
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研究成果の概要 |
種数が5以下の場合に,向き付け不可能曲面上の全ての対合のDehn twistとcrosscap slideによる積表示を求めた.本研究は,お茶の水女子大学の阪田直樹氏との共同研究である. また,BS写像類群と呼ばれる,ある有向曲面上の周期的写像と対照的な写像類群の有限表示を,東京理科大学の廣瀬進氏との共同研究により与えた.また,BS写像類群が3元生成される事を示した.この生成系は,ある場合を除いて最小のものとなっている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
曲面の写像類群は,その曲面をファイバーとする多様体のファイバー構造を介して,様々な次元の多様体のトポロジーと密接に関連しており,特にその中でも低次元多様体論において重要な役割を果たしている.その為,写像類群やその部分群の群構造に関する研究は,低次元トポロジーの発展に繋がる非常に重要な研究である. 本研究成果により,曲面が向き付け不可能な場合と向き付け可能な場合の両方の場合において,写像類群やその部分群の群構造の解明に寄与できたと考える.
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