研究課題/領域番号 |
19K23422
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0202:物性物理学、プラズマ学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西口 大貴 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (20850556)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アクティブマター / 集団運動 / 細胞集団 / バクテリア乱流 / アクティブ乱流 / トポロジカル欠陥 / 非平衡物理学 / 生物物理学 / 内皮細胞 / 非平衡統計力学 / バクテリア / 細胞運動 |
研究開始時の研究の概要 |
多細胞生物の発生などにおける細胞集団運動の理解は、非平衡統計物理学の重要な課題である。本研究課題では、自己駆動する要素の集団を記述するアクティブマター理論を実験により深化させることで、この問題に迫る。細胞の集団運動が示す外場への応答を、その細胞配向場中のトポロジカル欠陥の非平衡ダイナミクスに着目しつつ実験的に調べることで、細胞集団に代表されるアクティブマターの集団運動における秩序・ゆらぎ・応答を結ぶ関係を解明する。
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研究成果の概要 |
アクティブマター物理学の方法論をより広範な系に適用できるよう拡張するために、本研究では集団運動と他の自由度が結合した場合の挙動を調べた。具体的には、培養細胞集団が外場へ応答するときの様子およびバクテリア濃厚懸濁液のアクティブ乱流が境界条件下で秩序化する原理を、トポロジカル欠陥に着目して解析した。結果、集団運動における新たな境界条件を実験的に推定すること等に成功し、集団運動を理論的に予測する枠組みを構築することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞のように自ら動き回る要素の集団を記述するアクティブマターという枠組みは、生命科学上も重要な多細胞生命現象の理解への応用が期待されている。本研究によりアクティブマターの概念で予測できる現象の範囲が拡張されたため、多細胞生物の発生や生理現象を理解するという究極の目標に一歩近づいた。また、微生物集団の運動の予測ができるようになったことで、それを利用した新奇な微小流体デバイスの開発やバイオリアクターの設計指針につながると期待できる。
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