研究課題/領域番号 |
19K23424
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0202:物性物理学、プラズマ学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
蘆田 祐人 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00845464)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 量子多体物理 / 量子光学 / 非平衡 / 量子多体系 / 非平衡開放系 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
身の回りの物質は電子と原子が互いに相互作用して形作られている。このような量子多体系のダイナミクスを、単一原子分解能で微視的に観測/制御する事が近年実現した。ミクロな運動の詳細は観測/制御できないという仮定のもとに成立してきた従来の物性/統計物理学の枠組みは、このような状況では破綻し、異なる一般原理に基づいた基礎理論が必要となる。一方で、単一原子制御は固体物理では実現し得なかった新しいクラスの量子物質の研究を可能にする。本研究では、単一原子観測/制御下の非平衡な量子多体問題を解明するための基礎理論を構築し、物性/統計物理学の新たなフロンティアを拓くことを目指し研究を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、冷却原子系や共振器に閉じ込められた量子-光物質系に代表される「人工量子系」を、非摂動的に解析するための手法を開発した。これらの手法を用いることで、特にリュドベルグ状態を用いた非平衡多体系において新奇なダイナミクスを見出し、また共振器物質系においては強誘電転移が光物質結合により生じることを理論的に示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で構築された理論手法により、これまで解析が困難であったクラスの非平衡多体問題の解明に成功した。また、共振器物質系では量子的な光に誘起された量子相の制御が可能であることを示唆する結果が得られた。これらの成果は未来の新規デバイスあるいは物性制御の可能性を開くものであるとともに、将来の量子情報技術にも波及効果が期待できるものである。
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