研究課題/領域番号 |
19K23435
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0203:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 了 東京大学, 宇宙線研究所, 特任研究員 (80844795)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 重力崩壊型超新星爆発 / ニュートリノ / 輻射流体計算 / 一般相対論 / 核物質状態方程式 / 宇宙物理理論 / 超新星爆発 / 数値計算 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は重力崩壊型超新星爆発の数値シミュレーションを行い、そこから得られるニュートリノや重力波信号を予測することを目的としている。数値計算コードは一般相対論的ボルツマン輻射流体コードを利用予定であり、計画初年度はこのコードを開発する。次年度にはこれを用いて超新星シミュレーションを行う。このとき、超新星中心の原始中性子星を記述する核物質状態方程式として様々に提案されているものを利用し、それらの違いがニュートリノ・重力波信号にどのような影響を与えるかを調べる。
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研究成果の概要 |
本研究においては、一般相対論的ボルツマン輻射流体コードの重要な部品であるボルツマンモジュールと流体力学モジュールの一般相対論化に成功した。ボルツマンモジュールは一般相対論的効果を考慮したニュートリノ輸送が正しく解けていることを確認し論文として発表し、流体力学モジュールは基本的なテストに関しては正しく解けていることを確認した。定式化に難航したが、一般相対論的超新星計算の準備までは整えたことになる。 一般相対論的計算の比較のための非相対論的計算も進め、高密度物質の性質の理論モデルの違いが爆発にもたらす影響について新しい観点を提案したほか、星の自転がニュートリノ輸送におよぼす影響についても議論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は世界で最も洗練された超新星爆発シミュレーションを行うものであり、超新星爆発のメカニズムに大きく迫る準備を整えた。さらに、比較のために実行していたシミュレーションから得られた知見も他の研究グループでは得ることが難しいものであり、原子核分野や素粒子分野の観点からも興味深い学際的なものである。加えて本研究で得られるデータは莫大なもので、これを解析する技術は現代のビッグデータ社会を支える技術、例えば機械学習技術等にも貢献する可能性がある。
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