研究課題/領域番号 |
19K23439
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0203:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
生出 秀行 東京工業大学, 理学院, 助教 (60846294)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高輝度LHC / ピクセル検出器 / 長寿命粒子探索 / ヒグシーノ探索 / 重荷電粒子探索 / 素粒子実験 / 新粒子探索 / 荷電粒子飛跡検出 / シリコンピクセル検出器 |
研究開始時の研究の概要 |
世界最高エネルギーの陽子・陽子衝突を実現するLHC・ATLAS実験では,重心系衝突エネルギー13 TeVでの高エネルギー事象において標準模型を超える新粒子の探索が続けられているが,多くの新粒子の探索領域が棄却されたことから「非従来型の探索」の重要性が高まっている.今後,ビーム輝度を増強してデータ蓄積のペースを加速しながらさらに探索を推し進めるが,高輝度・高蓄積放射線環境における測定器の検出性能の担保がハードウェアと再構成アルゴリズムの両面で重要となる.本研究では特に長寿命新粒子の可能性に焦点を当て,高輝度環境下で効果的な探索を行うための飛跡検出性能を追究する.
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研究成果の概要 |
この研究では,世界最高エネルギーでの陽子・陽子衝突を起こすLHC加速器における汎用測定器ATLASを用いた「素粒子の標準模型」を超える新粒子探索にかかわる研究を進めました.従来の探索で新粒子が見つからなかったことを踏まえ,新しい探索手法の開拓が必要と考え,荷電粒子飛跡検出技術を活用した新しい探索法を開拓しました.また将来のビーム高輝度化時代にATLAS飛跡検出器で用いる半導体ピクセル検出器のセンサー部品の量産試験システムを開発しました.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒッグス粒子を含めた標準模型が非常によく確立したことは,「標準模型では説明できないこと」の謎が一層際立ったことを意味します.宇宙観測から存在が信じられているダークマターの謎を明らかにしうる新粒子の発見がLHCで期待されていますが,これまでの探索は否定的な結果になりました.従来光を当てることができなかった領域に,大統計の取得,または新規の探索法を開拓していくことが必要です.本研究はそれに対して効果的なアプローチを仕掛けることを意図したものです.
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