研究課題/領域番号 |
19K23485
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
水嶋 祐基 静岡大学, 工学部, 助教 (30844716)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 光ファイバー / レーザー / 光線追跡 / 液膜流 / 液膜厚さ / 光ファイバープローブ / 液膜計測 / レイトレーシング / 光線追跡法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目標は実機内でも実現可能な新しい液膜計測法の開発である。現代の機械加工技術の進歩は目覚ましく、効率・性能に優れる複雑形状が容易に製作出来るようになった。しかし、装置内部の測定はますます困難になり、高度な解析技術も信頼性を担保出来なくなってしまった。同様の状況は蒸気タービン翼面の液膜研究でも見られ、開発者を50年以上悩ませている。これまでに無い新しいアイデアでの計測が必要である。そこで、耐熱・耐食に優れる光ファイバーに先進グラフィックス技術を融合し、液膜計測用光ファイバーセンサを新たに開発する。これにより、従来法では困難な箇所における液膜厚さの高精度計測を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究は、蒸気タービン等の実機条件で実現可能な液膜計測法を世界に先駆けて開発し、従来法では困難な薄い液膜の測定を実現するものであり、全2年間の研究期間において、レイトレーシング、光ファイバーとレーザー技術の融合により、新規な液膜の光計測に挑戦した。 提案する手法は、光ファイバーは流路壁面と面一に挿入し、そこを流れる液膜の厚さを非接触計測する。この①液膜計測用光ファイバープローブのセンサ製作に係る最適設計パラメータをレイトレーシングシミュレータにて選定、②模擬液膜による検証実験、③風洞試験による検証実験、を計画から遅延なく実施し、査読付き論文1報、学会発表7件、特許出願1件を果たした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現行の液膜測定方法は、任意位置での液膜の厚さやその時間変動を実時間で捉えることが困難である。例えば、電気、超音波、レーザーを利用した膜厚測定が実用化されているが、時間分解能はkHzオーダーであり、界面が複雑に変動する場合等、測定される膜厚が時間平均的にならざるを得ない。加えて、実機環境ではS/N比の大幅な低下から十分な測定分解能を得られない。そのため、国内外のメーカー各社は多額の開発費を投じながらも、見えない液膜制御に苦慮しているのが実情である。 本研究で構築した方法は重電メーカーとの共同研究にも活用されており、新規な計測器の開発、という学術的意義と共に、企業ニーズへの貢献も果たすことが出来た。
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