研究課題/領域番号 |
19K23501
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
真部 研吾 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (80848656)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | バイオミメティクス / トライボロジー / 撥水 / 交互積層法 / 自己修復 / ソフト・インターフェース / 表面濡れ性 / Liquid-Infused Surface |
研究開始時の研究の概要 |
ウツボカズラの機能を模倣した液体注入表面(LIS)は、その透明性や防汚性、自己修復性が注目を集めている。しかし、これまでLISは対液体についてのみ検討されており、トライボロジーの観点での報告がなく、エネルギーの高効率化に不可欠な基盤技術として潤滑表面への発展が期待される。本研究ではLIS型バイオミメティクス潤滑表面の構築を提案する。表面形状と濡れ性を制御することにより注入液体が表面を自己修復的に被覆し、固体物質に対する潤滑性能を向上することが予想される。更に拡張濡れ係数の制御により、下地/潤滑液/液体の三相系潤滑表面が実現でき、低粘度潤滑流体の保持が可能になると考えられる。
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研究成果の概要 |
生物から発想を得たバイオミメティック・エンジニアリングは幅広い課題解決の可能性を秘めている。特にウツボカズラを模倣した液体注入表面(LIS)は、透明性や防汚性、自己修復性が注目を集めている。しかし、これまでLISは対液体について検討されてきたが、トライボロジーの観点での報告がなく、エネルギーの高効率化に不可欠な基盤技術として潤滑表面への発展が期待される。そこで本研究ではLIS型バイオミメティクス潤滑表面を構築した。表面形状と濡れ性の制御により注入液体が表面を自己修復的に被覆し、固体物質に対する潤滑性能が向上し、摩擦係数0.05の低摩擦性を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題により構築された新規の潤滑流体表面については、これまでに実現されてこなかった固体、液体、粘性・粘弾性の付着を同時に防止する表面の構築に成功しており、基礎科学的観点、実用化の観点の両面から意義が大きい。特に、世界にさきがけて新規LISが機能的なトライボロジー表面を設計するための大きな可能性を示すことができ、次世代の潤滑表面技術を代表するものになると考えられる。本研究課題で得られた知見は,付着・接着・滑りに関わる表面に新たな洞察を与えるものであり、今後のさらなる発展が期待できる。
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