研究課題/領域番号 |
19K23507
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
永井 隆之 東京工業大学, 元素戦略研究センター, 研究員 (30851018)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | エピタキシャル薄膜 / 半導体 / 硫化物 / 緑色発光 / グリーンギャップ / ペロブスカイト / エピタキシャル成長 |
研究開始時の研究の概要 |
現在LEDに用いられているGaN系やGaP系などの材料は青色や赤色領域で高効率の発光示す一方で、緑色領域では発光効率が大きく減少するという課題(グリーンギャップ問題)を抱えている。この問題を解決するためにはすでに用いられている物質の変換効率を向上させる取り組みに加えて、全く新しい代替物質の探索も必要である。本研究の目的は、グリーンギャップ問題解決に向けて、最近、新規緑色発光半導体の候補物質として提案されたペロブスカイト型硫化物SrHfS3とその類縁物質のエピタキシャル薄膜を作成し、本物質群の光デバイス応用への可能性を提案することである。
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研究成果の概要 |
現在、オプトエレクトロニクスの分野で用いられているⅢ-Ⅴ族半導体は、緑色領域で発光効率が著しく減少する「グリーンギャップ問題」を抱えている。最近報告されたSrHfS3はp型n型の両方に制御できる両極性半導体であり、強い緑色発光を示すことから新しい緑色発光半導体として期待されている。本研究では、SrHfS3のエピタキシャル薄膜を作製し、SrHfS3の光・電気特性に関する基礎物性の詳細を明らかにすることを目的とした。発光は観測されていないものの、申請者はPLD法を用いてSrHfS3のエピタキシャル薄膜の作製に成功した。さらに高品質試料の合成方法を確立し、緑色発光の起源に関する重要な知見も得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新しい発光半導体候補物質として着目されているSrHfS3のエピタキシャル薄膜の作製は、その光・電気特性に関する基礎物性の解明に向けて重要であるだけでなく、SrHfS3を用いた発光デバイスの作製に向けても大きな意義がある。さらに、SrHfS3が属するペロブスカイト型カルコゲナイドは発光半導体に限らず、太陽電池材料への応用も有望視されている物質群であることから、本研究で得られた知見は、ペロブスカイト型カルコゲナイドの光電子デバイスへの応用に広く貢献すると期待される。
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