研究課題/領域番号 |
19K23510
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中野 裕介 金沢大学, 電子情報通信学系, 助教 (60840668)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 真空アーク / アーク減衰過程 / プラズマ / 2次元分光測定 / 真空遮断器 / 2次元分光測定 / 真空 / アーク / 2次元分光観測 / 電磁熱流体解析 |
研究開始時の研究の概要 |
接点電極間が真空で絶縁された電力用真空開閉器は,SF6などの温室効果ガスを用いない環境適合型の電力機器であり,重要な技術課題として接点開極時に発生する真空アーク放電の制御が挙げられる.真空アーク放電は,電極から蒸発した金属により構成される.真空アーク減衰後,電極間の残留プラズマが,電流遮断後の電気絶縁回復特性に影響することが問題である.本研究では,真空アーク減衰過程における金属蒸気挙動に対する実時間2次元分光測定法を確立し,真空アークプラズマの物性および残留プラズマが電流遮断後の電気絶縁特性に与える影響を明らかにする.
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研究成果の概要 |
電力用真空開閉器における真空アーク放電の制御のため,本研究は,電極からの金属蒸気により構成される真空アーク減衰過程における金属蒸気挙動,アークプラズマの物性および電流遮断後の電気絶縁特性を明らかにすることを目的とした. 本研究では,真空アーク生成実験系の構築および真空アーク減衰過程の実時間2次元分光測定系の構築を行い,真空アークの自然拡散過程観測のため,IGBTを利用した高再現性・高速応答性を有する実験系を構築した.2次元分光観測結果から,電極材料であるCr,CuおよびCu+の電極間分布を明らかにし,一部のCuは電離してCu+として存在したことから,これらが残留アークの導電性に係ると考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構築した真空アーク減衰過程の実時間2次元分光測定系を用いた研究は国内外で例がないため,本分野の先導的研究となりうる.また,アークプラズマの物性および蒸気拡散メカニズムは蒸発金属材料に依存すると考えられ,電極材料の変更や投入電力の変更などにより電流遮断後の絶縁回復特性の議論が可能となると考えられる.
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