研究課題/領域番号 |
19K23531
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
杉下 佳辰 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (70845263)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 航空ネットワーク / ネットワーク科学 / 脆弱性 / 航空連合 / テンポラル・ネットワーク / 交通システム / 多層ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
多層性を有するネットワークシステムにおいては,ひとつのシステムで発生した障害は別のシステムにまで波及する危険性がある.本研究では,近年,ネットワーク科学において急速に研究が進展している多層ネットワークに関する最新の知見を,交通システムへと応用するアプローチを取り,異常事象に対する交通ネットワークマネジメントの新たな理論基盤を構築することを目的とする.
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研究実績の概要 |
本年度は以下の2つの研究に取り組んだ。 (1)航空連合における効率性と脆弱性の時間的推移を明らかにした。具体的には、スターアライアンス、スカイチーム、ワンワールドの3大航空連合について、各航空連合から航空会社が脱退した場合に航空連合全体に及ぼす影響について、効率性と脆弱性の観点から定量的な評価を行った。 (2)航空ネットワークにおいて、ある空港が閉鎖した場合に代替して利用される空港を特定し、航空ネットワーク全体の頑健性を評価した。これまでの研究では、エッジの重みを考慮しない分析が使われてきたが、本研究ではフライトの頻度をエッジの重みとして考慮した分析を行った。日本の国内航空網に対して手法を適用し、従来手法を用いた場合に誤った結論が導かれうることを示した。本研究成果について、現在論文を執筆中である。また、2023年7月に開催されるATRS 2023でも発表が受理されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は多層ネットワークの典型例である航空連合の効率性および脆弱性を評価することができた。また、脆弱性評価手法について、重み付きネットワーク分析手法を提案し、従来の重みなしネットワーク分析では誤った結論が導かれる可能性があることを示唆できた。これらの成果を踏まえ、おおむね順調に研究を進められていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究成果について、現在論文を執筆中である。また、2023年7月に神戸で開催される航空に関する国際会議ATRS 2023での発表が受理されている。会議でフィードバックをもらい、さらに研究を発展させていきたいと考えている。
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