研究課題/領域番号 |
19K23537
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 福山市立大学 |
研究代表者 |
加藤 誠章 福山市立大学, 都市経営学部, 准教授 (40845476)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 土砂災害 / 土石流 / 周期性 / 免疫 / 降雨 / 崩壊 / 花崗岩 / 砂防 |
研究開始時の研究の概要 |
既往研究では、崩壊と土石流の発生頻度は別個に議論されていた。本研究は、繰り返し土石流が発生する広島県西部の花崗岩地域を対象とし、空中写真判読と勾配・集水面積等の指標を用いた分析により、過去の崩壊・土石流の影響が、次の土石流の発生の有無・規模に与える影響を明らかにするものである。 土石流発生が懸念される流域における、過去の崩壊履歴・土石流の発生履歴の影響が明らかになれば、その流域の土石流に対する適切なリスク評価が可能になるとともに、土石流対策事業の効率化に寄与すると期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、繰り返し発生する土砂災害において、過去の災害が及ぼす影響を明らかにするために、呉市南部における1945年、1967年、1999年、2018年の4回の土石流災害を対象として、空中写真判読の結果と、各イベント時の降雨、道路等の人工構造物、過去の崩壊の影響について評価を行った。 その結果、土石流発生のトリガーとなった崩壊の発生数は、既往最大となる降雨指標(半減期の異なる実効雨量)の数と関係があること、また、人工構造物や過去に崩壊が発生した斜面の周辺斜面においては、その後の降雨イベントにおいて崩壊が発生しやすい状況になることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土砂災害警戒情報は、降雨が過去に土砂災害が発生しなかった条件を上回る、あるいは、上回ることが予想されるときに発表される。この情報は、土砂災害の発生危険度のみを評価するものであり、発生が懸念される崩壊・土石流の数量や規模を予測するものではない。 本研究では、繰り返し土砂災害が発生する呉市南部地域において、過去最高となる降雨指標のパターン数と崩壊・土石流の数量・規模に関係があることを明らかにした。また、過去の崩壊や人工的な地形改変が以降の土砂移動に与える影響があることを明らかにした。 本成果を適用することにより、より適切かつ高度化した土砂災害発生予測が可能になることが期待される。
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