研究課題/領域番号 |
19K23541
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
金 侖美 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 専門研究員 (20846662)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 断面修復コンクリート / 一体性 / 熱挙動 / 界面 / 修復界面 |
研究開始時の研究の概要 |
断面修復工法はコンクリート構造物の様々な劣化状況に応じて利用されているが,外気温変化が激しい使用環境においては,断面修復部にひび割れや剥離などの劣化現象が現れている。しかし,このような問題点を考慮した断面修復材の選定や評価手法はまだ備えられていない。本研究では,断面修復を行ったコンクリートの修復界面における両材の熱的挙動の違いおよび,熱的挙動の違いに伴う断面修復部の熱膨張,断面修復部の形態の3点に着目し,それぞれの関係を明らかにする。そして,既設コンクリートの線膨張係数および修復形態により,実環境に適合する断面修復材の選定ができる断面修復とコンクリートの一体性評価モデルを提案する。
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研究成果の概要 |
本研究は,コンクリート部材の補修時に適切な補修材の選定を可能とする基準の提案を目的とし,特にコンクリートと補修材の界面に生じる熱応力に着目している。異なる熱膨張係数を有するコンクリートと補修材を様々な形状で複合した試験体を対象に温度履歴を与えひずみ測定実験および解析を行った。その結果,両材の熱膨張係数の差と補修材の静弾性係数を小さくすることで熱挙動の違いによる応力発生が緩和され,また変形性能の大きい材料(静弾性係数小)を界面のプライマーとして使用することは応力低減に有効であることが分かった。また,補修材がコンクリートを覆う形態になる場合は界面の端部に発生するひび割れ対策の必要性が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コンクリートと補修材の体積変化の不一致により生じる補修したコンクリート部材の早期劣化が問題となっている。本研究で検討するコンクリートと補修材の一体性と応力発生の関係究明は構造物の安全性確保を可能とし,補修後の早期劣化を防止することで構造物のライフサイクルコストが低減できると考えられる。また,断面修復コンクリートのような異種接合材料の健全性評価への適用が期待される。
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